閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

金魚の謎

2008-10-14 08:28:23 | 

今年の8月、地元の夏祭りのすぐあとのこと。
うちの池に、忽然とあらわれた、赤い金魚の群れ。

うちの池、なんていうと、どんな庭園かと思われそうですが、
空き地に穴掘って、水を溜めただけ。
穴掘るのは、道具があれば、それほど難しくない。
水を溜めるのが、ちょっと難しい。
そのへんの詳しいいきさつは、Mが自分の本に書いているので、
ここでは省きますが。

ふとのぞいたら、ちっちゃい金魚が40尾くらい、いたわけです。
反射的に頭に浮かんだのが「お祭りの金魚すくいの金魚」。
売れ残った金魚の始末に困った誰かが、
こっそり持ってきて放したんじゃないかと。

でも、この池、誰でも入れるところにはあるんですが、
通りすがりに見えるという場所ではないので、
知らない人がわざわざ持ってくるとは思えないし、
知ってる人だったら、黙って、ってこともないだろうし。

それに、よくよく見ると、あまりにも小さすぎるのです。
サイズにはかなりばらつきがあり、
大きいのでも、金魚すくいの金魚の…半分くらい。
そして、小さいのは、ほとんどメダカくらいなんです。

もともと池には金魚が10尾ほどいて、
これは本当に金魚すくい出身の金魚でした。
でも、何年も飼っていたらものすごく大きくなってしまい、
いまやとても金魚には見えない、立派な「緋鮒」。

謎のちびちび金魚の群れは、この先輩たちとは離れて、
ちょっと陰になった水面近くに心細げにかたまっています。

よくよく考えた結果。
いや、本当はすぐ思いついて当然なのですが。
生まれたのでしょうね、「緋鮒」の子どもが。
たぶん、もっと前に卵を産んで、孵化してたんだろうけど、
隠れてて、それにあまりに小さすぎて気づかなかった。
それで「突然の出現」になったわけ。

観察すると、赤いのに混じって、部分的に黒いのもいます。
ひれや尻尾が黒とか、頭のてっぺんだけぽちっと黒とか。
そして、さらによく見れば、全身が黒いのもいるではないか。
池の中ではあまりよく見えません。忍者みたい。
すいっと動くとかすかに光って輪郭がわかります。
これ、金魚じゃなくて…鮒?

それから2ヶ月。
みんなすくすくと育ち、
金魚すくいの網ではすくえない大きさになりつつあります。
池に赤い金魚の姿がちらちらしているというのは良いものです。
問題は、これらがみんな親緋鮒のように成長したら、
池はぎゅうぎゅう満員になっちゃうぞ、ということで。
欲しい方がいらっしゃいましたら、さしあげます。

コメント
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