閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

栗の木

2007-02-05 08:51:42 | 日々

家のすぐ東側に生えている山栗の木が大きくなりすぎ、
強い風が吹くと2階の軒に枝がこすれるようになったので、
とうとう伐ってもらいました。

どどん!と音がしたので窓からのぞくと、
もうぽっかりと空間ができていました。
空に枝を広げていた木は、地上におろしてみると、
葉のついていない時期でさえ、こんなに大きかったかと
びっくりするほどの量です。それにすごく重い。
幹は地上1メートルのところで直径30センチありました。

「あぶなかったー」と、あとでMが言いました。
よくよく方向を考えて伐ったのに、思わぬ倒れ方をしたので、
もうちょっとで足を直撃されるとこだったって。
Mは地元の木こりのおじさんにチェーンソーの技術を習い、
もうずいぶん経験をつんでいますが、
それでも、まっすぐ1本にのびる針葉樹にくらべると、
枝の張り出した落葉樹は予測が難しいそうです。

あとで気がついたら、満月のすぐあとでした。
だからよけい伐りにくかったんだと思う。
木は満月にむけて樹液のめぐりが活発になるといいます。
本当は「寒の新月」に伐らなければいけなかったのに、
うっかりして半月遅れてしまいました。
その上、今年は暖冬でよけいに樹液が動くのが早く、
この時期にしては樹皮が柔らかく裂けやすくなっていたのです。

「アマゾンの熱帯雨林ってやつ、あれはいっぺん見てみてェな」
そう言っていた木こりのおじさんは、
ついにアマゾンに行くことなく、2年前に亡くなりました。
木のことだけでなく、じつにいろんなことを知っている
雑学大百科みたいな人でした。
「こういうとき、ナガセのおじさんがいたら聞けるのになあ」
今でも、そういうことがたびたびあります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする