夜、猫の真鈴が、ほいっ、と膝に乗って甘えました。
よしよし、と、いつものようになでて、
ふと見たら、
わああああ、まっくろだ!
黒猫だからまっくろなのはあたりまえ…
じゃないんです。
真鈴にさわったところがまっくろになってるの。
手も、服も、何もかも。
なでてみると、頭から、背中、尻尾までまっくろです。
匂いはなく、油でもペンキでもタールでもありません。
煤か木炭か鉛筆の粉みたいなものをまぶした感じ。
こんなの、見たことない。それに、とれない。
いくらふいても、ふいても、ふいても、まっくろ。
さわった手で、さわると、そこもまっくろ。
本人、ふいてもらって嬉しくて、ごろごろご機嫌ですが。
ま~り~ん~、いったいどこで何してきたんだっ!?