ケルビム&KHSでゆくフォトマップブログ/自転車で巡る阪神間の道と街

テーマは「No bike no life」ということで、自転車を巡って過ぎゆく日常を書き綴っていくブログです。

奥北摂ループ

2012-07-12 06:57:59 | サイクリングコース
奥北摂ループ

以前に「三田ループ」という周回コースを紹介しましたが、距離が1周21㎞程なのでLSDペースでも40~50分で回れてしまいます。いくら素晴らしいコースでも何周も回っていると飽きてくるので、距離も長く、適度なアップダウンがあるコースを組んでみました。

それが、今回紹介する「奥北摂ループ」です。

走行地域は、三田市、篠山市、能勢町、猪名川町、宝塚市の山間部です。大きな峠としては、三田市青野地区から母子地区に上がる青野川渓谷の峠と能勢町のはらがたわ峠の2つがあります。

 距離  : 67.6㌔
総上昇量: 974㍍
総下降量: 986㍍


例えば、休日の午前中だけしか走る時間がないというような時に、適度なアップダウンと距離を走れるようなコースとして設定しました。3~4時間かけて1000㍍近くのアップダウンをこなしながら、休憩なしで走り切るようなコースですね。

奥北摂ループのコースMAP



     

スタートはいつもの千丈寺湖、青野ダムサイト公園。バイクはキャノンデールのCAAD10。千丈寺湖沿いに母子方面へ北上します。


     

上青野の県道308号線。早朝なので車通りはほとんどありませんが綺麗な道路です。写真奥の山地に向かって進みます。そして、青野川に沿って山間部に入っていきます。




上青野から母子に至る青野川渓谷の峠越えの道。序盤はゆるやかな傾斜ですが、中盤から終盤にかけて斜度10%前後の厳しい坂道の区間もあります。写真は尼が滝の看板付近。ここまで来ると、急勾配のピークは越えています。


     

左手に「茶香房きらめき」の製茶工場が見ながら母子地区に入ってくる。母子地区に入り平坦路を東へと進んで行きます。


     

母子地区から少し坂を越えていくと永沢寺(えいたくじ)地区に入る。ここでは永沢寺(ゆうたくじ)と花しょうぶ園が有名で、花のシーズンでは観光客を連れたバスが何台もやって来て人手でごった返しています。


     

永沢寺地区の分岐。右へ行くと黒川渓谷沿いの峠を下って三田市の小野地区へ。左へ行くと、篠山市の後川上地区への下り道となります。奥北摂ループではここを左折して後川上を目指します。


     

サーっと坂道を下って行きます。展望はそれほど良くはないのが残念。けど、車の通行は全くなく、走り易いことこの上なし。爽快にダウンヒルを楽しめます。


     

坂を下りきると民家と水田がポツポツと見えてきます。後川上地区に入りました。川西と篠山を繋ぐ県道12号線を少し南下して・・・


     


県道309号三田福住線に入り(手前のGSのある道)、籠坊温泉地区を経て国道173号線の天王地区を目指します。奥の曲がっている道は県道12号線で川西方面へと向かいます。




そして、この県道12号線から県道309号線に入って籠坊温泉郷から能勢町の天王地区に向かう道が、今回のコースで一番の見どころです。羽束川の渓流沿いをほぼ平坦路で走る爽快な道になっています。天気は曇っていても川がこんなにキラキラとしています。晴天の時に走ると、より一層、空の青と山の緑と川の水のキラキラが相まってとても幻想的な景観になりそうです。




山間部の道に入っても平坦地なのが嬉しいですね。いくら渓流沿いの爽やかな道でも登りだと景観を楽しむ余裕が削がれますから。




籠坊温泉郷に入りました。山に囲まれた谷筋に小さな温泉旅館が数件並んでいるだけの鄙びた温泉郷(けっして温泉街ではない)です。鄙びた温泉郷には有馬温泉街のような華やかさはもちろん皆無ですが、そこには無い味わいもあります。夏の爽やかさも良いですが、雪深い冬にここを訪れる(自転車では無理ですが)とまた格別の余韻があります。雪に閉ざされた狭く小さな谷筋の集落の古い旅館で、猪鍋と日本酒を楽しむなんて最高の過ごし方じゃないですか?


      

籠坊温泉郷を出ると、まるで林道のような山間の小道(県道なんだけど)が続きます。車通りはほとんどなく気楽に走れますよ。


      

天王地区に向かって若干の上り勾配ですが、気に留める程のこともなく、そのうちに天王の集落に入って天王交差点(国道173号線との分岐)に出ます。


      

写真には車は写っていませんが、流石に国道なので、これまでの道とは違って交通量が多いです。国道173号線で南に向かい、「はらがたわ峠」を目指します。しばらく国道を南下すると、分岐があります。このまま国道を行くと「はらがたわトンネル」があり、峠をパスしてしまうので、峠道をいく旧道の方に入ります。


      

旧道は、国道と分岐して直線の坂道を登ります。その途中であった西洋の崖の上に立つ砦のようなレストラン。ちょっと気になりました。


      

こちら側からの峠への登りはたいした事もなくピークに到着です。何もないし、何も見えません。トンネル開通以降、使用される事も少ない道なので、かなり路面は荒れています(廃道となった天王峠の旧道ほどではありませんが)。


      

梅雨の大雨で土砂が少し崩れていますね。それでも、廃道にはなっていないので、一応管理の手が届いているようです。天候が安定していない時はこの道は怖いかも。雨上がりなので路面も濡れてスリッピ―なので、バイクを滑らさないように注意して下っていきました。下り道の距離は長いのですが、ほとんど展望も効かず、面白味に欠ける峠ではあります。


      

峠を下って、後ろを振り返ると、山と山を繋ぐ赤い橋が架かっています。こうして下から見るとすごい高度ですね。しかし、橋の上を進むと、周囲の景色が見えにくいので、こんな高さの橋を渡っているとは全く思えませんよ。この橋の上の国道をを左に進むと「はらがたわトンネル」があります。


      

旧道の峠道から国道173号線に合流して南下して行きます。栗栖の交差点で右折して猪名川町の杉生に向かう県道602号線を走ります。


      

民家の集まる町中を通り、能勢町と猪名川町の町境の峠を越えていきます。


      

町境までは軽い登りになっています。町境からは杉生の交差点を目指して長い下り道が続きます。その途中、「猪名川変電所」があり山間の峠道には似合わない物々しい雰囲気になってしまいます。


      

猪名川町北部の4つ辻、「杉生交差点」です。左右には、兵庫県道12号川西篠山線が通り、正面へは県道507号島川原線が分岐しています。この道を直進すると、近いうちに取り上げたい「大野山(おおやさん)ヒルクライムコース」に入ります。大野山は標高753㍍で、兵庫の山50選に選ばれています。


      

今回のコースでは、杉生交差点を左折して、南へと向かいます。途中に「ラジコンサーキット」なるものがあって、ラジコンカー専用のサーキットがあります。ラジコンを走らせている人がいたので、ちょっと寄り道。猛スピードで走るラジコンカーを撮影しようとしましたが、速すぎて上手く撮影できませんでした。


      

県道12号線から分岐して宝塚市を経て三田市に向かう県道319号線に入ります。軽い坂道を登っていくと、朱塗りの鳥居が幾重にも連なっているお宮がありました。


      

鬱蒼と茂った雑木林の小さな峠を越えると猪名川町と宝塚市の境があります。都市部のイメージが強い宝塚市と猪名川町が接していたなんて思いもよらなかったですね。


      

宝塚市上佐曽利地区。直進すると三田市へ向かいます。県道323号上佐曽利木器線。交通量はそれほどない道ですが、妙に整備されて綺麗道路です。


      

県道323号線を西へと進むと、ついに三田市に戻ってきました。千狩湖へと流れる波豆川流域の集落「波豆川」に入ります。次の集落に行くにはまた峠を越えなければいけません。


      

波豆川地区と木器地区を繋ぐ「大坂峠」。峠のピークには祠があります。峠は集落と集落を結び付ける山上の道というだけではなく、この世とこの世ならざるものとの境界であると古代より言い伝えられてきました。他愛もない迷信と一蹴するのは簡単ですが、自分の理解の及ばないものに対して畏敬の念を抱くということは自分の身を守ることになるのではないでしょうか。


      

大坂峠を越え、木器の集落へ。木器の集落と志手原の集落を繋ぐ「切詰峠」を越えて西に向かえば、スタート地点はもう少しです。


      
  
「志手原交差点」。この交差点を北に向かいます。「喫茶やまぼうし」が見えてくると、スタート地点の千丈寺湖はすぐそこです。


      

千丈寺湖南岸の道を行くと、ようやく青野ダムが見えてきました。




青野ダムサイト公園に到着。ようやくゴールです。



コース概要
コース名 奥北摂ループ
距離    67.7km



三田市~篠山市~能勢町~猪名川町~宝塚市~三田市と巡る1周67.5㌔の周回コース。1周の中にヒルクライム、ダウンヒル、渓谷沿いの平坦路等々、田園風景、小さな町中の道等々、様々な要素を走ることができる総合コースとして設定しました。


交通量 [B]

スタート地点の千丈寺湖から母子、籠坊温泉、天王に至るまではほとんど交通量がありません。永沢寺地区は観光地でもあるために季節や時間帯によっては交通量や人手が多い事が予想されます。天王からの国道173号線では、交通量もほどほどに多くなってきます。前半は交通量はほとんどありませんが、後半に走る国道173号線や主要県道の県道12号線はそこそこの交通量があります。


路面状況 [B]

はらがたわ峠は廃道でこそありませんが、ほとんど利用する人がいないためか整備が行き届かず荒れた路面になっています。雨が降った後に通ると路面に生えた苔や落ち葉で滑る可能があるので要注意です。その他の道路の路面はだいたい安定しています。しかも三田市内の県道はどこも綺麗で走りやすいです。


安全性 [B]

はらがたわ峠での転倒に注意するのと、国道173号線は行き交う車の速度が速いので道路を横断する際には特に気を付けて。また、県道323号線上の大坂峠、切詰峠は1車線の道で急勾配なのでスピードの出し過ぎには注意。


信号機 [A]

コース前半はほとんど信号なし。はらがたわ峠を下りて、猪名川町から三田市へ向かう方面になると信号も増えてきますが、その数も知れているので信号によって自転車を止められる事がストレスになるような事はないです。


エイド [C]

千丈寺湖から母子、永沢寺までは補給ポイントはなし。自動販売機も探すのに苦労する程。永沢寺しょうぶ園前には自販機や出店が出ているので、季節や時間によっては飲食できる可能性はあります。また、後川上の県道12号線上にドライブイン後川(多分)商店があって飲食物が購入可能です。休憩するためのベンチも置いてくれています。天王からはらがたわ峠までは、自動販売機での補給。以降、コンビニがあるのは、国道173号線栗栖交差点にローソン、県道12号線、杉生交差点にヤマザキYショップがあります。67㌔という距離を走る割には補給地点は限られているので、出発時点で補給食は用意しておく方がよいでしょう。


景観 [A]

三田のチベットとも言われる母子や永沢寺地区の茶畑、籠坊温泉に向かう羽束川の渓流沿いの道、廃道のようなはらがたわ峠等々、見どころの多いコースです。中でも圧巻は後川上から籠坊温泉、天王地区に向かう渓流沿いの道です。平坦路で走りやすい上に交通量もほとんどなく、落ち着いて清流を眺めながら自転車を走らせることができます。


用途 [総合トレーニング] 

登りの峠道やダウンヒル、平坦の直線路など様々な要素が組み合わさったコースなので1周するだけで様々な状況を楽しんで走ることができます。





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