読書記録

日々の読書の記録

お勉強2249

2018年07月07日 | 本と雑誌
アイデアの接着剤 水野 学 1~176 読了105

「いくら考えても、いい案が浮かばない」という人に限って、ほとんど考えていないように感じます。思うことや悩むことと、考えることを、混同しているのではないでしょうか。 P30

感覚で生み出したものは、理論で再確認。
理論で構築したものは、感覚で捉え直してみる。P41

デザイン、アート系の仕事というと「自分の感性」や「自分の主張」が武器になると思われがちですが、一番大切なのは客観的な視点です。 P42

自我が芽生え始めた小さな子供には、以外と客観性が備わっているように思います。後は、いかに習慣性に押しつぶされず、その種を育てていくか。目が出れば思いやりとして伸びていくかもしれないし、冷静に物事を俯瞰する能力となって花開くかもしれません。 P47

今、全てが起こっているし、全てが起こっていない。近づいてみることと、引いてみることで、世界は一八〇度変わってしまう。だったら、とんでもなく辛いことがあったときは。引いてみよう。自分を窓の中の誰かのように客観視し、「だれか」ですらないいくつもの明りの一つだと想定すれば、追い詰められずに済むのではないか? P48
その時僕は、主観性と客観性のスイッチを、意図的にパチンと替える方法があると知りました。これは公私ともに大いに役立っている、大事なスイッチです。 P49

「クライアントが習慣的に求めているもの=正解」とは限りません。
そこにプラスαしない得れば、デザインという僕の仕事など不必要。クライアントが自分でデザインし、ポスターを作ればよい、となってしまいます。 P51

ことばと理論に長けた人が苦手としている可能性が高いのは、自由闊達な発想力です。 P52

美大の出身であり、美術大学を愛している僕ですが、「美大生風」というのは、どうも苦手です。
「美大生だから、自分はファッションもライフスタイルも、人より個性的」
「美大背だから、独自の美意識や、自分の世界観を大切にしている」
そんな「自分、自分、自分」のオンパレードなのに、結果としてみんな仲良く「美大正風の言動・ファッションをしたグループ」に属し、誰もがそっくりな群れになっていることニ、違和感を覚えていたのです。 P58

自分の世界を広げられない原因は、三つあります。
第一の要因は、一歩踏み出す勇気がないこと。
第二の要因は、面倒くさがること。
第三の要因は、決めつけること。 P59

デザインをして仕上げるまでの所要時間は変わっていません。ビジネスパーソンの勤務時間も、変わっていません。これはどう考えても、おかしなことです。
理由は、「考える時間」と「作業の時間」と「だらだらやっている時間」を、すべてパソコンの前で過ごしているからではないでしょうか。 P64

最も悪いのは、「度に様なデザインにしたいのか?」という考えもなく、とりあえずパソコンの前に座ってしまうこと。
「頭の中で考えるプロセス」をすべて省略し、とりあえずパソコンを立ち上げて、レイアウトを始めてしまう。これはもう、致命的なミスです。 P66

客観性と主観性をザッピングし、自在に行き来する。これは時として、とても難しいことです。主観的になって、次の瞬間は客観的になれるというのは、もしかしたら天性の才能かもしれないという部分はあります。 P67

大義とは、アイデアのかけらを「つなぎ合わせるもの」ではなく
「引き寄せるもの」かもしれません。 P69

「アイデアが見つからない」と困っている人は、
考えるのをやめて、外に出ましょう。
まずは知識を呼び込みましょう。
たくさんのアイデアのかけらを集めることから始めましょう。 P91

「いいアイデアが出ない、発想が乏しい」
こんなふうに悩んでいる人がいたら、まず、知識を呼び込んでみるといいのではないでしょうか。 P93

「自分の中では、出来上がっているんですけれど」という言い訳は、デザインに限らず、どんな仕事でも通用しないだろうと感じます。 P105

マーケティングとは、
人に頼んで何かを調べることではなく、
自分の洞察力を磨き、独自の仮説を作ることです。 P113

自分のリアルな感覚で判断できないと、人はデータに頼るようになりますが、注意が必要です。あらゆる調査は統計的な処理がなされた途端、細部に隠されていたヒントがこぼれ落ちてしまうのです。P115

大切なのは、ま^けティングなんて必要ないくらい、しっかりと仮説を立てること。人任せの調査に頼るのではなく、自分がいろいろなことを研究し、いろいろあ戸ころに足を運び、いろいろな調査をして仮説を立てる。ここから導き出される仮説は、既存のマーケティングを上回るものになります。 P116

疑う×知る×伝える=考える P117

アイデアのかけら―ありとあらゆる雑多な知識―を集めるためには、どんなことでも、よく観察しなければなりません。ただ見るのではなく、自分を固定せず、いつもと違う視点でザッピングして行くことが必要です。「なぜだろう? どうしてだろう?」という疑問と興味を持てば、普段は見逃している些細なことも、より深く観察できます。 P119

もし、「自分には扇子がない」と思っている人がいたら、ないのは知識です。P132

中でも女性ファッション誌は、まめにチェックしています。流行は、「衣食住」の順に広まると考えているからです。例えばモロッコ風ファッションがはやったら、ついでそのエリアの食がはやり出し、やがてインテリアにも取り入れられていくという具合に。 P138

多少売れようが売れまいが、自分たちが「これだ!」と思った者は、ずっと出し続ける。継続することが何よりも大切です。
「住めば都」という言葉がある通り、人間は必ず順応する生き物です。続けていきさえすれば、多少見慣れないものでも、必ず相手の方が順応してくれます。 P172