ケミストの日常

大学化学系教員の日々考えること。
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大東大で不正?

2010-12-24 17:24:01 | 不祥事
大東大・学部長が2千万円不正受給か…告訴へ
読売新聞 12月24日(金)14時41分配信
 大東文化大(東京都板橋区)の環境創造学部長を務める男性教授(54)が海外出張費を架空請求するなどし、2001年以降、同大から総額約2000万円を不正受給した疑いがあることが、同大の調査でわかった。

 同大は24日、記者会見を開いて事実関係を公表し、詐欺罪などで警視庁に告訴状を提出する。

 同大関係者らによると、教授は07年5月~08年8月、出版物購入費名目の領収書15枚(計約400万円)を同大に提出して精算したが、その後の同大の調査で、領収書の発行元とされる大阪市内のソフトウェア開発会社は同学部と取引がなく、いずれも偽装されていたことが判明した。

 また、09年に学会出席のためとして申請された英国とスペインへの海外出張についても、実際には学会は開かれていなかった。教授は海外渡航はしており、私的な旅行だった疑いがあるが、その際の航空運賃も水増しして同大に請求していたという。教授は同学部が創設された2001年以降、不正請求を繰り返し、受給総額は約2000万円に上るとみられる。

 教授は昨年12月、読売新聞の取材に「大学側が調査中で、コメントできない」と話した。23~24日、再度取材を申し込んだが、教授から回答はなかった。


最近学部長クラス以上の方の不祥事がよく報じられます。

社会的立場上、匿名ニュースでも簡単に本人特定できます。

大東文化大学環境創造学部の学部案内

「大東文化大学 環境創造学部長 篠原 章よりご挨拶申し上げます。」

学部長の挨拶自体からは、学部長名がなく不自然ですが、キャッシュの情報では写真とともに名前が掲載。

報道を受けての緊急対策でホームページから名前を外した可能性大ですね。

ということで、「篠原 章」名で確認するとゼミのページ人物紹介・篠原章

myrecord.htmlというファイル名からすると、自ら書かれたもの。

「1956年7月23日山梨県生まれ」

「1996年4月より大東文化大学経済学部に移り、同学部教授を経て、」

「2001年度より新設された環境創造学部教授」

環境創造学部長を務める男性教授(54)として新聞にでてますので、自らの自己紹介の生年月日と一致。



昨年の12月から取材を受け、大学側が調査中、という状況の中で、今年度も学部長をつづけていたということでしょうか。

任期の関係で、交代という選択肢がなかったのかもしれませんが。

同大は24日、記者会見を開いて事実関係を公表し、詐欺罪などで警視庁に告訴状を提出する」今のところ大学のトップページにそららしいニュース情報はありません。



詐欺罪で告訴と言うことで、穏やかじゃないですね。

本人特定も間違っていたらとでもない名誉棄損になってしまうので、報道と大学学部掲載のページが正しいという前提ですが、報じられることは、教授の悪質性と言うより、事務経理のずさんさの方に目が向きます。



国立大で「07年5月~08年8月、出版物購入費名目の領収書15枚(計約400万円)を同大に提出して精算したが、その後の同大の調査で、領収書の発行元とされる大阪市内のソフトウェア開発会社は同学部と取引がなく、いずれも偽装されていたことが判明」はまずありえません。

基本、見積り納品請求の三点セットでの掛売りです。

取引の無い会社の領収書など出しても事務が経理処理をしてくれませんから。

状況に応じて立替払いの処理をすることが可能な場合もありますが、この場合も教員本人宛ての支払いになり、「同学部と取引がな」いのがあたりまえ。



また、09年に学会出席のためとして申請された英国とスペインへの海外出張についても、実際には学会は開かれていなかった」これも、国立であれば学会の開催案内その他オフィシャルな関係書類を事務提出しないと、出張申請の段階ではねられます。

開催予定の学会が急きょ事情により流れてしまい、ということはあるかもしれません。
その場合、修正申告をしなかった教授側の落ち度ですが。

航空運賃も水増しして同大に請求」これも、旅行会社の領収書、ツアー何かだと料金設定のパンフ等を提出し、帰国後はチケットの半券の提出が求められます。

不正などやる余地はほとんどありません。



逆に言うと、国立大は、不正防止のために、相当の事務負担を背負っているともいえるのかもしれません。

私学は、おおらかな分、不正を行う余地がある、と。

追加
<大東文化大>男性教授 2000万円を不正に受け取り
毎日新聞 12月24日(金)19時50分配信
 大東文化大学(東京都板橋区)は24日、同大環境創造学部長の男性教授(54)が、パソコンソフトを購入したように装った領収書を偽造するなどし、01年から総額約2000万円を大学側から不正に受け取ったと発表した。このうち07年4月~10年2月分の481万円について、詐欺容疑などで警視庁高島平署に告訴状を提出した。

 同大によると、教授は01~08年、パソコンソフトやDVDを購入したとみせかける領収書や銀行取引明細書を偽造。さらに、09年8月の英国、スペインへの渡航を「学会目的」と偽って、手続き書類を提出し、領収書も改ざんしていた。

 教授は大学側の調査に対し偽造は認めているが、「金額はこんなに多くない。学生の飲食費などに使った」などと話しているという。太田政男学長らは24日に開いた会見で陳謝し、教授を年明けにも懲戒解雇する方針を明らかにした。【神足俊輔】


ということで、読売記事は、発表前のスクープ。
昨年の12月から取材ということで、読売取材から不正が発覚しての内部調査かもしれません。

一方の毎日は、発表を受けての報道。

「教授は大学側の調査に対し偽造は認めている」ということで、「詐欺容疑などで警視庁高島平署に告訴状を提出」が捜査機関でどう判断されるのか、起訴/略式起訴/起訴猶予いずれかになりそうです。
大学の処分である懲戒解雇は、私的流用の印象が強い現状では、妥当な判断でしょう。

大学の報告はこちら
環境創造学部教員による不正行為についてのお詫び
 このたび,大東文化学園は,大東文化大学環境創造学部長(教授)による学科予算等の不正流用及び海外出張補助金の不正請求の事実が発覚したことを受け,平成22年12月24日,文部科学省及び私学事業団に報告を行い,同日,高島平警察署に対し刑事告訴いたしましたことをご報告いたします。
 このような不正行為が大学内で行われたこと及び不正行為を見過ごしていたことについて,学生,保護者をはじめとする大学関係者のみなさま,環境創造学部をはじめとする本学卒業生のみなさま,日頃より本学に対し,ご理解とご支援をいただいておりますみなさま,私立大学の発展にご理解とご支援をいただいておりますみなさまに対し,大変なご迷惑,ご心配をおかけしましたことについて,学長として,深くお詫びを申し上げます。
 私立大学は学生,保護者のみなさまからの大切な学納金と国からの補助金により運営されている機関であり,その公共性,社会的使命は極めて高く,そのような中で不正行為が行われたことの責任は極めて重いものと認識しております。
 今回の問題には,一教員の個人的な不正行為にとどまらず,それを見過ごしていた学内の体制にも原因があると判断いたします。大学といたしましては,この問題を一教員の事件として終わらせず,再びこのような問題が発生しないよう,今後の体制をあらゆる側面から見直し,再発防止に全教職員で取り組んでまいる所存です。
 今,私自身が何よりも最優先で取り組むべきことは,このような事態を招き,在籍する学生のみなさまに多大な迷惑と不安を抱かせたことに対し,一刻も早く学内の平穏を回復し,安心して学生生活を送れるように努めることと自覚しております。
今回の不正行為につきまして,大学を代表いたしまして謹んでお詫び申し上げますとともに,今後の再発防止への真摯な取り組みをお誓いいたします。

平成22年12月24日

大東文化大学長 太 田 政 男

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2 コメント

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Unknown (Day)
2010-12-24 22:53:24
キャッシュ以外から見事に本人名が消えていきましたね。
Unknown (chem@u)
2010-12-25 10:18:13
掲示板とか見に行くと読売記事(14時41)からしばらく、大東大のHPがつながらなくなってたみたいですね。
修正して再開したけど一部修正忘れとか個人ページが残ってて、断続的に修正中、とか、そんな感じでしょうか。

こういった話題で個人特定することについて、賛否あると思うけど、ネットで簡単に取れる情報を伏せて報じても意味ないと思うので。

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