ケミストの日常

大学化学系教員の日々考えること。
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ポスドクの将来

2010-03-29 17:11:35 | 公募・異動
持参金480万円付きでも…ポスドク就職支援苦戦
3月29日14時38分配信 読売新聞
博士号取得後に任期付きの不安定な立場で研究を続ける研究者(ポスドク)を雇用する企業に、1人当たり480万円の資金を提供する文部科学省の事業が、目標の採用数に届かず苦戦している。

 伸び悩むポスドク雇用を、「持参金」付きで後押しする狙いだったが、ポスドクの就職が難しい現実を改めて浮き彫りにした。

 事業は独立行政法人・科学技術振興機構が担当。同機構が選んだ企業28社が11月から4か月間、ポスドクを募集し、23社29人の採用が決まった。それでも、目標である40人には達せず、途中で辞退した1社を除き、採用が決まらなかった4社は、募集を4月中旬まで延長することになった。

 同機構の担当者は「景気悪化の影響も考えられるが、企業が求める専門的な知識や技能と、ポスドクの能力がぴったり合うケースが少ない」とみている。


ここで俎上に上がっているポスドクはどういった分野の人なんだろう?、とふと思うわけです。
化学分野では、どう見てもポスドク問題は、発生していないように見えるから。
もちろん個別にみたら、多分、本人の能力であったり、運であったり、色々な理由で不満を抱えた待遇を受けているケースはあるわけですが、JSTあたりで予算付けて何かやる、とか、そんな状況とは思いにくいわけです。



いちおう関連サイト

公募期間 第1回:平成21年6月29日(月) ~ 平成21年8月10日(月)

支援予定人数 100人程度 となっていますから、5億円の事業としてスタートしたのに、記事では、目標は40人、2億円分。

3億円分の60人は当初から応募が無かったということでしょうか。

採択課題もリストがありました。
採択率はどの程度だったのだろう?
当初予算と採択数の乖離を見る限りでは、採択されるのにそれほどの倍率になってないように見えます。

とりあえずリストの中には島津製作所など、理系の人なら一通り認知されてる企業に加えて、大学発ベンチャーなどもあるようで、給与がどの程度か、会社の存続はとか、考えると安泰な職場とは言いにくいケースもあるかもしれません。



それと、個別の課題ごとの『研究者人材データベース JREC-IN』における応募状況はどの程度だったのでしょうか。
予算をばらまいての事業ですから、統計的な資料は公開すべきでしょう。



大学も、中期計画の評価を受け、公表されましたし、こういった事業についても、そもそもの事業提案の仕方が妥当であったのかどうかまで含めて評価を受けてしかるべきでしょう。
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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-03-31 00:44:44
化学だと、計算や物理化学分野はポスドク問題まっさかりです。
有機、合成系はあまりないようですね。

生物などは、頭より手を必要とする分野が、化学や物理では手より頭を必要とする分野がポスト不足に直面しているように感じます。
Unknown (chem@u)
2010-03-31 08:31:45
なるほど、ピンポイントではあるわけですか。

物理化学も実験系だと他分野との境界領域に入っていくケースが多いと思うので、それなりに応用が利くようにも思いますが、分光系なんかだと特化して独特の領域に入ってる、って感じでしょうか。

企業が急にその分野の人間を欲しがるようなことはなかなかなさそうですし、アカポスの数は今後増えることはそうそう期待できないでしょう。

分野の教員が学生の出口を作る必要があるのでしょう。
でないと、情報収集力に長けた学生から敬遠しはじめて、最終的に学生が集まらなくなりますから。

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