ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

「ひびき」の手作りパン

2009年02月05日 | おいしいもの

 

「浅間さま」への通り道に「福祉ショップひびき」があります。
「ひびき」は心を病んだ人たちの利用を中心とした共同作業所としてスタートしました。「街の中に地域支援システムを創ろう」という当初の目標から2年で作業所のそばにグループホームができるまでになり、今年開設10年目を迎えます。

「ひびき」では、利用者が少しでも社会参加ができるようにと、リハビリも兼ねてパン作りが行われ、今では「美味しいひびきのパン」として地域の方にも愛用されています。

久しぶりに訪ねた「ひびき」で、久しぶりにひびきのパンを買いました。
メロンパン、アンパン、そしてドイツパンなど、ほんとに美味しくてどれも1100円です。材料を吟味し、すべて手作りで作られるひびきのパン。市場のパンは昨年の石油価格高騰を受けて、驚くほどの値上がりをしましたが、「ひびき」は何と最初と変わらず1100円。このこころざしの高さに、私は涙が出そうなほどでした。

「『ひびき』は、通所してきたりグループホームに入所しながらリハビリをするメンバーと、それを直接支援するスタッフのほかに、多くのボランテイアの方々に支えられて運営されています。人は一人では生きられない。人の中で生かされ、学び、育っていくものです。それは身体に病気を持った人も心に病気を持った人も同じです。最もリハビリが遅れていると言われる心を病んだ人たちの支援施設を、あえて街中に作り、地域の人たちとともに育って行けたらと思っています。病院や役所など専門機関とは別の、一市民として一般の暮らしの中に直結したバリアフリーでリハビリテーションの活動が出来たらと、共同作業所の立ち上げを決心しました。まったくの手弁当で始めた活動が行政にも認められ、今日に至っています。」(フリーペーパー「ちあ」取材文より抜粋・2002年頃)

久しぶりの「ひびき」は、明るく輝いて見えました。そして「ひびき」の皆さんの懐かしい顔、顔、顔。「ひびき」は、私の駆け込み寺でもあります。
地道に着実に活動して前進している「ひびき」。
パン作りも、パンの味も開所時の10年前と同じように美味しく心のこもったものでした。