二人の【ノリ】の話をしたい。
昨日の土曜日は、看板屋のノリさんが来た。
いてくれるだけで、ヤル気が違う。
朝、彼の姿を見つけてタケチンと、
「あがるねぇ!」
と気合いが入ったものだ。
彼はガソリンを買いに行ってた頃のヒーロー。
俺にとってはね。
たけちんやケンちゃんもそうだけど。
その頃を思い出した。
胸がザワツクあの頃、俺達は何が出来たろう?
結局、何も出来なかったのかもしれないね。
そして、今日、日曜日はノリ君が来た。
彼は、俺の親父の友達。
俺が赤ん坊の頃から、俺を知ってる。
親父にとってのノリ君は、俺にとってのたけちんや雄大みたいな存在。
ノリ君は友達の息子を助けに来てくれたんだ。
「ノリ君!?」
「頑張ってるなぁ、お前。手伝いに来たんだよ。」
あんなにでかかったイメージのノリ君の手は、握手したらあんまりサイズが変わらない。
可愛がってもらったなぁ。
たけちんが、俺の息子を助けに行くようなもんなんだよ。
泣かせるじゃねぇかよ。
俺がやってる事が正しいかどうかは知らねぇけど、ただただ心強かった。
昔のヤンキーが、超昔のヤンキーに負ける訳にはいかねぇのさ。
元気百倍。
ありがとう、ノリ君。
すっかり、おんつぁんだなぁ!
はははは!

さぁ、行こうぜ。
俺にとっちゃ、こういうのが起爆剤。
昨日の続きからスタート。
今日は、雨の予報だったので、ぶっちゃけ「中止かなぁ?」「中止だったら今日は何しようかな?」まで考えてたんだよ、俺は。
ところがどっこい。
お天気に恵まれました。
ありがてぇ・・・。


朝一のケルヒャーは寒いです。

家の周りはまだまだやることあるんだよ~ん。



それ発射!

足場がなかったので、壁に足をかけてサッシの上をやろうとしたら落ちた。
リベンジ!
と思ったらミツトメアユミ(37)が俺を支える。
マイケルばりの傾き加減。
人という字は、こうして出来上がっ・・・
違う!
これじゃ【入る】だ!!
ミツトメ!!やり直しだ来週!!
そしてなミツトメ。
ツナギをそんなにグイグイ持ち上げられるとね、俺の大事な部分にグイグイ食い込んでくるわけ。
もう、左へ右へ泣き別れですよ。
ビーケアフォーね!

さて、二軒目に行こうか。
刻一刻と取り壊し期限が近づいて来ておる。

手付かずのお宅ってまだまだあるんだよ。
やれることを、やろう。




家主のおっさん。
「このタンス。今住んでる所に運びたいんだ・・・。」
「任せて町内会!!」
ダンプのタートル号。
お前は力持ちだなぁ。
よくスタックするけど。

小銭を洗う。

ツナギ、かっこいいね。

終わりじゃい!
来週も二軒入ってるからの。
東北の冬をなめんなよコノヤロウ。

家主のおっさん。
帰ろうとすると、
「一言だけ!一言だけいいですか?」
「え~?仕方ねぇなぁ。おい。一言言いてぇってよ。」
団員「リョウくん!!!態度悪い!!!!!」


結果、泣きながらのお礼になってしまった。
「こんなにしてくださって、感謝しかございません。もう一度。もう一度この家に住みたいという気持ちで胸が・・・胸がいっぱいです。」
じいちゃんを泣かしたのは誰だコノヤロウ!!!!
・・・。
俺達ってことになんのかな?
チクショウ。
じいちゃんと話した。
今は、以前の職場のお客さんの家に世話になっている。
大変な気の使いようだった。
奥さんも健在でいらしたが、
「大変な状況で暮らしているの。」
と、もう限界オーラが出ていた。
確かに大変だと思った。
出来る限りやってやりてぇけど、ずっとは無理。
「次の一歩を踏み出せます。」
と言って下さった。
そうだね。
そうやって、元気にいてくれること。
その上で一人一人が頑張って、いい社会になるのだろうね。
俺達は、常識とかモラルとかマダマダだけど、こうして成長してると思う。
完璧な人など、いないと思う。
団体だってそうだ。
俺なんてカスだ。
でもね。
今日よりも明日。
明日よりも明後日。
そのように人は、良くしていこうという気持ちを忘れてはいけない。
向上心とでも言うのかな?
俺もいつか必ず、動かなくなる時が来る。
人は必ず、死ぬ。
その時まで、成長を続けられたら素敵だよねって思った。
さぁ、泣かれて胸がギュウってなったから、クロに癒されよう。
クロ、お前でかくなったなぁ、なんか。
かわゆす。

今日もバザーをやってた。
ナベケンが、
「団長どの。今日は時間あんのかい?」
「うん。今日はあるよ。」
「パン好き?」
「パン好きだよ。」
「チョコも好き?」
「好き。チョコだけでいいと思う。世の中。」
「ニヤリ。」
ナベケンのニヤリ。
悪そうな顔だなぁ!
上モノのブツでも手に入れたような顔してた。
ナベケンの地元の美味しいパンだった。
道具を片づけて、走っていくと、
「パン、団長の分は取っておいたぞ~!!」
と笑ってた。
今度は少年のように。
皆が楽しそうにしてるのを見てるのが嬉しくて、口のわきにクリームをつけながらチョコパンを食べてたら女の子が話しかけてきた。
「以前にメールした、ゆきえさんの弟さんの同級生です。」
「そうかぁ!!パン食べる?」
食いかけのパンを差し出すと言う無礼な俺。
「かじっちゃっていいですか?」
ニコニコと笑う弟さんの同級生。
嬉しさの延長には、地震前の感覚が重なって俺はつい電話をしようとしていた。
つい。
ゆきえさんに電話をかけようとして電話を手に取っていた。
「ねぇ、君の弟の同級生がスコップに参加してくれたんだよ~!」
と伝えたかったのだ。
すごく嬉しくて。
その行動の異常さに気付くのに、少しだけ時間がかかった。
「ねぇ、聞いてよ。」
って電話をしたい。
「おい、聞いてんのかよ?」
って文句を言いたい。
「今、忙しいんだよ!客がいんだよ!」
「客がいる前で客って言うな!!無礼者が!!」
「てめぇが言うな!!」
と笑いたい。
もう、いないんだな。
って実感した。
死ぬほど泣いたのに。
まだ涙は出るんだね。
どうしよう。
死んで欲しくない仲間が、こんなに増えちゃった。
俺は、それでも最後まで生きる。
重要な事なんて一つしかねぇよ。
「生きる」ってことだ。
できれば、楽しく生きるってことだ。
それでいいんだ。
昨日の土曜日は、看板屋のノリさんが来た。
いてくれるだけで、ヤル気が違う。
朝、彼の姿を見つけてタケチンと、
「あがるねぇ!」
と気合いが入ったものだ。
彼はガソリンを買いに行ってた頃のヒーロー。
俺にとってはね。
たけちんやケンちゃんもそうだけど。
その頃を思い出した。
胸がザワツクあの頃、俺達は何が出来たろう?
結局、何も出来なかったのかもしれないね。
そして、今日、日曜日はノリ君が来た。
彼は、俺の親父の友達。
俺が赤ん坊の頃から、俺を知ってる。
親父にとってのノリ君は、俺にとってのたけちんや雄大みたいな存在。
ノリ君は友達の息子を助けに来てくれたんだ。
「ノリ君!?」
「頑張ってるなぁ、お前。手伝いに来たんだよ。」
あんなにでかかったイメージのノリ君の手は、握手したらあんまりサイズが変わらない。
可愛がってもらったなぁ。
たけちんが、俺の息子を助けに行くようなもんなんだよ。
泣かせるじゃねぇかよ。
俺がやってる事が正しいかどうかは知らねぇけど、ただただ心強かった。
昔のヤンキーが、超昔のヤンキーに負ける訳にはいかねぇのさ。
元気百倍。
ありがとう、ノリ君。
すっかり、おんつぁんだなぁ!
はははは!

さぁ、行こうぜ。
俺にとっちゃ、こういうのが起爆剤。
昨日の続きからスタート。
今日は、雨の予報だったので、ぶっちゃけ「中止かなぁ?」「中止だったら今日は何しようかな?」まで考えてたんだよ、俺は。
ところがどっこい。
お天気に恵まれました。
ありがてぇ・・・。


朝一のケルヒャーは寒いです。

家の周りはまだまだやることあるんだよ~ん。



それ発射!

足場がなかったので、壁に足をかけてサッシの上をやろうとしたら落ちた。
リベンジ!
と思ったらミツトメアユミ(37)が俺を支える。
マイケルばりの傾き加減。
人という字は、こうして出来上がっ・・・
違う!
これじゃ【入る】だ!!
ミツトメ!!やり直しだ来週!!
そしてなミツトメ。
ツナギをそんなにグイグイ持ち上げられるとね、俺の大事な部分にグイグイ食い込んでくるわけ。
もう、左へ右へ泣き別れですよ。
ビーケアフォーね!

さて、二軒目に行こうか。
刻一刻と取り壊し期限が近づいて来ておる。

手付かずのお宅ってまだまだあるんだよ。
やれることを、やろう。




家主のおっさん。
「このタンス。今住んでる所に運びたいんだ・・・。」
「任せて町内会!!」
ダンプのタートル号。
お前は力持ちだなぁ。
よくスタックするけど。

小銭を洗う。

ツナギ、かっこいいね。

終わりじゃい!
来週も二軒入ってるからの。
東北の冬をなめんなよコノヤロウ。

家主のおっさん。
帰ろうとすると、
「一言だけ!一言だけいいですか?」
「え~?仕方ねぇなぁ。おい。一言言いてぇってよ。」
団員「リョウくん!!!態度悪い!!!!!」


結果、泣きながらのお礼になってしまった。
「こんなにしてくださって、感謝しかございません。もう一度。もう一度この家に住みたいという気持ちで胸が・・・胸がいっぱいです。」
じいちゃんを泣かしたのは誰だコノヤロウ!!!!
・・・。
俺達ってことになんのかな?
チクショウ。
じいちゃんと話した。
今は、以前の職場のお客さんの家に世話になっている。
大変な気の使いようだった。
奥さんも健在でいらしたが、
「大変な状況で暮らしているの。」
と、もう限界オーラが出ていた。
確かに大変だと思った。
出来る限りやってやりてぇけど、ずっとは無理。
「次の一歩を踏み出せます。」
と言って下さった。
そうだね。
そうやって、元気にいてくれること。
その上で一人一人が頑張って、いい社会になるのだろうね。
俺達は、常識とかモラルとかマダマダだけど、こうして成長してると思う。
完璧な人など、いないと思う。
団体だってそうだ。
俺なんてカスだ。
でもね。
今日よりも明日。
明日よりも明後日。
そのように人は、良くしていこうという気持ちを忘れてはいけない。
向上心とでも言うのかな?
俺もいつか必ず、動かなくなる時が来る。
人は必ず、死ぬ。
その時まで、成長を続けられたら素敵だよねって思った。
さぁ、泣かれて胸がギュウってなったから、クロに癒されよう。
クロ、お前でかくなったなぁ、なんか。
かわゆす。

今日もバザーをやってた。
ナベケンが、
「団長どの。今日は時間あんのかい?」
「うん。今日はあるよ。」
「パン好き?」
「パン好きだよ。」
「チョコも好き?」
「好き。チョコだけでいいと思う。世の中。」
「ニヤリ。」
ナベケンのニヤリ。
悪そうな顔だなぁ!
上モノのブツでも手に入れたような顔してた。
ナベケンの地元の美味しいパンだった。
道具を片づけて、走っていくと、
「パン、団長の分は取っておいたぞ~!!」
と笑ってた。
今度は少年のように。
皆が楽しそうにしてるのを見てるのが嬉しくて、口のわきにクリームをつけながらチョコパンを食べてたら女の子が話しかけてきた。
「以前にメールした、ゆきえさんの弟さんの同級生です。」
「そうかぁ!!パン食べる?」
食いかけのパンを差し出すと言う無礼な俺。
「かじっちゃっていいですか?」
ニコニコと笑う弟さんの同級生。
嬉しさの延長には、地震前の感覚が重なって俺はつい電話をしようとしていた。
つい。
ゆきえさんに電話をかけようとして電話を手に取っていた。
「ねぇ、君の弟の同級生がスコップに参加してくれたんだよ~!」
と伝えたかったのだ。
すごく嬉しくて。
その行動の異常さに気付くのに、少しだけ時間がかかった。
「ねぇ、聞いてよ。」
って電話をしたい。
「おい、聞いてんのかよ?」
って文句を言いたい。
「今、忙しいんだよ!客がいんだよ!」
「客がいる前で客って言うな!!無礼者が!!」
「てめぇが言うな!!」
と笑いたい。
もう、いないんだな。
って実感した。
死ぬほど泣いたのに。
まだ涙は出るんだね。
どうしよう。
死んで欲しくない仲間が、こんなに増えちゃった。
俺は、それでも最後まで生きる。
重要な事なんて一つしかねぇよ。
「生きる」ってことだ。
できれば、楽しく生きるってことだ。
それでいいんだ。
私達にとっては、そんな団長の姿が元気のミナモト。そしてもしかしたら、そんな私達の姿を見てやる気が出ちゃう人がどこかにいるかも。そうやって、やる気、元気・・・増えていったらいいね。
自分の事は自分で。できれば自分以外にもうひとりくらい助けられるチカラをつけられたら、、、。
もう少し、『団長』でいてください。そんなアナタの姿でみんながアガるんで。よろしくお願いします。
しっかり、生きているんですね。
不謹慎かもしれませんが、それがとても嬉しいです。
心が震えてしまったでしょうね。
でも、『電話』という道具がいらなくなっただけ。声を出さずに話しかけられるようになっただけ。
返事がかえってこないのが寂しいけれど、哀しいけれど、時間に関係なく、周りの人に気づかれずに、話しかけられるようになったのですよ。
返事がコチラに聞こえないだけで、きっとお空のムコウで笑ってる。『いま、電話しようとしたでしょ!?ぷぷぷっ。もうそんな道具はいらないんだよ~ん』ってね。
ちょっと違うかな?
なんて言って笑ってると思う??
弟さんと私は同級生で、同じ町内会で、小学生の頃はよく一緒に遊んでいました。
お母さんにも昔から大変お世話になりました。
お姉さんがいるのは知っていましたが、歳が離れていたので、名前も知らず、一緒に遊んでもらうこともなかったと思います。
小学校を卒業して弟さんは地元の中学、私は少し遠くの中学に通うことになったので、それ以来疎遠になってしまっていました。
それから十数年後の昨年、地震がきて、東部道路より東側にあった私の自宅も津波に遭いました。
祖父母が作った畑も、思い出の場所も、変わり果ててしまいました。
大切な人、身近な人も亡くしました。
本当に辛かったとき、気持ちを奮い立たせてくれたのが、夏に新聞で見たスコップ団の記事と、平さんのブログでした。
他人のためにこんなにも頑張っている人たちがいる。
スコップ団の活動は、私の心も支えてくれていました。
平さん、スコッパーのみなさんのおかげで、私も頑張らなきゃ!って思えました。
本当に本当にありがとうございました。
私の家も、たくさんの人に来ていただき、きれいにしていただきました。
取り壊しが決まり、いまは更地になってしまいましたが、きれいになった家や庭を見て、前に進む原動力をもらいました。
今度は私が、みなさんに次の一歩を踏み出してもらうきっかけを作りたい。
いろいろとひと段落して、やっと12月からスコップに参加できるようになりました。
そして2週間前、母との会話で、平さんのブログに出てくる「ゆきえさん」が幼なじみのお姉さんだということを知りました。
「○○くん(弟さん)のお姉さんも亡くなってしまってね。歳が離れていたからあなたは知らないかもしれないけど、本当に立派な人だった。とっても苦労して美容師になってね、ついに自分のお店も持つことができたの。きれいで素敵な美容室。でもあの日、津波が来て、最後に自分の娘さんを助けて、亡くなってしまったの。」
母はそう言っていました。
もしかして、と思い、美容室の名前を尋ねたら「deep ocean」、お姉さんの名前は「ゆきえさん」でした。
不思議な巡り合わせで、十数年を経て、こうして平さんと繋がることができました。
意外なところで、人は繋がっているものなのですね。
だから、平さんが言っている「この子は、自分の子どもと親友同士になるかもしれない」っていうのも、有り得ると思うんです。
スタートが遅れてしまい、まだまだひよっ子スコッパーの私ですが、平さん、みなさん、私にもお手伝いをさせてください。
来週も、再来週も、スコップ参加します。
よろしくお願いします。
P.S. パンごちそうさまでした!嬉しかったです。ありがとうございました\(^o^)/
ちとご年配の人いるな~と思っとりましたが、彼がその人だたんだね。
わしも、10年後、20年後、ゆうと二代目団長から声掛かったら、年甲斐もなく駆けつけてしまいそうな予感。