２回目の結婚記念日

きたきたー！　

何がって花粉症の症状が。今年もやってきました。

今年は「軽い」とか言われていたけれど、ここ４，５日温かい日がつづき、おとといゴルフに行ったら、一発だった・・・

３月の声を聞いたとたんに症状が出るなんて、花粉症くんも律儀だねぇ。

しかし、事前に２月半ばごろから例年どおりタリオン飲んでるのに、しかも今年は軽いといわれているのに、あんまりそんな感じでもない。

目は目頭からかきむしりたくなるほどかゆいわ、くしゃみは出るわ、鼻水はたれるわ、これからゴールデンウィークごろまでこの症状とつきあわなくてはならないのか、と思うと気が重いです・・

ところで、２月２３日は私たちの結婚記念日でした。

ダーリンはいつも「２６日だったっけ」とかおぼつかない有様です。

私は記念日というものをきちんと覚えていてほしい、とは思いません。そんなことはどうだっていいんです。

けれど、ケジメとなるような日に１度しみじみとこの１年を振り返り、この先のまた１年を語り合う、という日をつくるのはいいことじゃないのぉ、とは思っているので、結婚記念日にせめていつもの喧騒にあふれた居酒屋とは違う、しみじみとしたレストランで外食のひとつもしたい、というぐらいの希望は持っていました。

実際、漠然とではありますが、「結婚記念日はどっかディナー食べに行こうね～」とは言っていたんですが、あいにくと２３日はダーリンの会社に今度入社してくれることになった一家と夕食をともにする、という約束をしてしまいました。

どうしてもその日しかお互いの日にちが合わなかったので、仕方がありませんでした。

なので、今年はそれで結婚記念日は終わりだな、と思っていました。

その結婚記念日の日。

ダーリンが帰ってくると、「えっこちゃん、これ。」と言って何やらリボンに包まれたものを渡すではありませんか。

そう、彼はちゃんと私にプレゼントを用意してくれていたんです。

プレゼントというものは不意打ちをくらうほど感激もひとしおですよね。

「え～！　ありがとう！！」

・・・実は私はダーリンに何もプレゼントを用意していませんでした。

なんだろう？と開けてみると・・・

びっくり！　それはなんと、エンジェルの羽根のついたパワーストーンのネックレスでした。

私はダーリンには、エンジェルにハマってる、だのエンジェル好きだのと言ったことはありません。

でも、わかってたんだぁ。

ダーリンがパワーストーンのものをくれる、っていうならあそこの工房でつくってもらったんだわ、とすぐにわかりました。

私もオーラソーマに出会ってからパワーストーン好きになったので、ダーリンと出会ってからダーリンに紹介してもらってからはダーリン以上に私の方がよほどその工房にはお世話になっているところだからです。

そして、ダーリンがくれたエンジェルのペンダントとは、実は私が以前にそこの工房を訪れたときにたまたま持っていたほかのところのサンキャッチャーのカタログを見せて、「こんなの、ステキじゃない？　ここでもこういうの作ったら売れるのに。私も買っちゃう。」と言ったものだったのです。

つまり、このプレゼントは元をただせば、私が提案したもの・・・

それが巡り巡ってダーリンの手を通して、私に帰ってきたのでした。

これもひとつのシンクロと言ってよいでしょう。

そのことにもびっくりでした。

それは、１本のまま吊るすとサンキャッチャーとしても利用できるし、途中で留めればネックレスにもなるよ、というもの。ほら、サンキャッチャーとして１本の状態で吊るすとこんなに長いんです。

１粒で２度おいしいという女性が大好きなコンセプトのものです（笑）

使ってある石がまた私の好きなものばかり！チャクラカラーにあわせたスワロフスキーに、ローズクォーツに、シトリンに、ロードクロサイトに、ストロベリークォーツに・・

「すっごく気に入った！　ほんとにありがとう！！」と言うと、ダーリンもにっこりしました。

さて、その夜。

ダーリンの会社の人との会食。

あちらの方がセッティングしておくので、と連れて行かれたのが、笠松にあるみそ鍋屋さん。

「ここってこんなにわかりにくい場所にあるんですけど、意外に知る人ぞ知る、って感じの有名なところなんですよ。お笑いのはなわなんて名古屋に仕事があるたびにここまで足を伸ばすそうですし、この前は西川きよしが来たって言ってました。」

名前は安田屋さん。

住宅街のなかにひっそりとたたずむいかにも古くからの日本家屋。

夜の暗闇のなかにぽっかりと浮かび上がる灯りが風情があったので写メにとろうとしましたが、光量が足りずに写りませんでした。残念！

通された座敷にすでに用意してあった鍋のふたをとってみると、おー、こりゃかなり濃厚なみそって感じ。

くどくて量はそんなに食べられないかも・・と思っていました。

チラとお皿をみると、牛肉、ごぼう、糸こんにゃく、かき、ホタテ、白菜、春菊、ネギが山盛りに盛られています。

確かに全部、お味噌に合いそうなものだけれど、これ人数分の倍くらいの量があるんじゃないの！？と聞きたくなるほどの分量。

予約をしていいてくださった会社の方が、

「もしここをこれから使われることがあるなら、１０人だったら６人前、つまり３分の２くらいの人数前を注文されればいいですよ。」とおっしゃるほどでした。

鍋に火がつけられ、仲居さんが皿の食材を鍋に手際よく入れていってくださいます。あ～、上げ膳据え膳はこたえられまへんなぁ。

その投入の順序を見ていてあれ？と思いました。

最初にまずごぼうと糸こんにゃく。うんうん、これはいいとして。

次に大量の白菜を投入した上にふわりと牛肉を載せていく。いわば、白菜のお布団に牛肉が乗っかっているって感じです。

「ふぅん、牛肉は蒸すみたいにするんですか。」と言うと、

「そうそう。最初に入れると牛肉が固くなっちゃうんだけど、こうすると煮えても牛肉が固くならないのよ。」とのこと。

「さぁ、できましたよ。どうぞ、おあがりください。」と鍋のフタがとられ、中身を見てびっくり！

あんなにこてこての味噌が下のほうに少し、と思っていたのが、たぶん、白菜から水分が出たのでしょう。味噌汁くらいの濃さになっていて、たぷたぷと十分な量の汁となっているではありませんか。

食べてみると、かなり甘濃い味で八丁味噌好きの東海人としてはこたえられない味でしたが、不思議と思ったよりくどく感じない。

なにか秘伝があるのでしょうねぇ。

会社の方もおっしゃってらっしゃいましたが、「味噌のだしをつくるところだけは何回ここに出入りしても絶対に見せてくれないですもん。」とのことでした。

食べられないかも、と思った量を軽く（？）たいらげた私たちは、最後の締めに生卵を、残った味噌のなかに落としてポーチドエッグとしたものを味噌と一緒にたっぷり白飯の上にかけ、つぶしながら食べ、満足して店を後にしました。

この食べ方は以前に名古屋の千種区にある味噌おでんの名店「つる平」というところと同じです。

だよなぁ、私は味噌煮込みうどんも卵の黄身をつぶして味噌と一緒にすする瞬間がいちばん好きだもん。

ダーリンとふたりだけでは過ごせなかった結婚記念日でしたが、これはこれで印象に残る１日となりました。

私は去年もそうしたのですが、ダーリンに１通の手紙を渡しました。

中は、１年の感謝とこれからも何があっても一緒に食卓を囲み、「おいしいね」と言って笑ってご飯を食べる、ということだけが唯一の望みだ、ということが書いてありました。

「あれ、読んだよ。これからもよろしく。」とダーリン。

結婚記念日の夜は穏やかに更けていきました。

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