陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

汚染に喘ぐ大河「長江」

2007-05-01 00:31:03 | シナ・中共関係
 桜の後は、庭の連翹(れんぎょう)が黄色い花を、そして采振木(ざいふりぼく)も五弁の白い花を咲かせる。二日続いて当地は快晴に恵まれ、日中気温は25℃を超えて、草花の生育も盛んになった。

 シナ大陸の環境汚染は、「長江」の水量が激減、その水質が著しく劣化したことに象徴される。同大陸で最長、世界でも3番目に長いこの大河は全長6380km、成都、武漢、重慶などの工業都市、そして東シナ海へ注ぐ河口近くには、南京や上海などの巨大都市が位置している。「大紀元」の伝えるところでは、


 危篤状態の長江、待ったなしの水質汚染対策呼びかけ=専門家ら

 【大紀元日本4月30日】長江保護に関する中国の最新の報告によると、長江において、水環境の悪化、生態系の劣化、資源の破壊などの問題が深刻化しており、専門家は、長江を救うには、一刻の猶予も許されないという。米国のVOAが伝えた。

  長江は世界の3大河川であるとともに、中国第一の河川。上流は金沙江と呼ばれ、下流を揚子江という。中国科学院南京地理湖泊研究所、世界自然保護基金及び長江水利委員会などが、4月14日に長沙において発表した《長江保護及び発展報告2007》によると、中国の“母なる河"と称される長江の健康状態はすぐれず、一部河段の水質は取り返しがつかないほどに悪化しているという。

  この報告は、現在のところ最も権威があり、データが最も精緻な“身体検査"であるが、これによると、将来の気候の温暖化の長江に与える影響はますます大きくなるとしており、三峡ダムは建設されたものの、長江の洪水防止体制の状況は依然として深刻であるという。また、長江流域における廃水の排出量は年々増加しており、水質は悪化の趨勢にある。このほか、非合理的な開発によって、長江産イルカ、チョウザメ等10数種類の魚類の生存が危機にさらされている。

過度の資源開発が生態系に影響

  四川省地鉱局の地質探査技師である范暁同氏は、報告の結論に同意しており、人類の生産及び生活活動は、長江流域の汚染を増やす一方であり、管理措置が追いついていないほか、水利資源の過度の開発もまた、生態系に極めて大きな影響を与えているという。例えば、重慶から広元にかけての水域において、16の水利センターが建造されているが、これらは、乾季に沿岸の水不足の問題を引き起こすほか、長江の自浄能力の低下をももたらしている。

 范氏は「現在、長江流域全体において、大規模な水利開発が行われており、多くのダムが建設されているほか、再建されているダムもある。一連の大型ダムの建設が始まって以来、多くの河段における水流が静止した状態になっている。流動する河流には自浄能力があるが、流速が減速すると、自浄能力は低下し、ダムにおける汚染が累積されていく」としている。"

 取り返しのつかない水質汚染

  中国政府の英文紙「チャイナ・デイリー」は、16日にこの報告を引用し、長江幹流の汚染は600キロにわたり、湘江,岷江、沱江及び黄浦などの30%の支流の汚染が深刻で、長江の大量の汚染物が、取り返しのつかない危機的な状況をもたらしていると述べている。

  范氏によると、三峡ダムを建設した際、国家は汚水処理及び固体廃棄物処理のためのプロジェクトに大量の投資を行った。しかし、現在のところ、汚水処理網の整備が追いついていない。また、三峡ダム建設のために大量の失地農民と失業者が発生し、彼らの貧困問題が深刻化し、就業問題の解決が喫緊の課題となっている。このため、重慶や成都を含む長江沿岸の地方政府は、経済発展に一層注力し、新規の大型工業プロジェクトの誘致に励んでいる。

  范氏は「政府は、地方の経済発展と経済成長を促進するため、三峡ダム地区を含め、一連の重化学工場を建設する準備をしており、三峡ダム地区を重化学工業の基地とする計画を改めて打ち出している。そうすると、環境への圧力は減少するどころか、かえって大きくなる」とみている。"

  范氏によると、独立した法執行権を持つ環境保護部門がないため、政府の意思決定を制約できないという。なぜなら、環境保護部門が地方政府の指導に服しており、官員の任命もまた、地方政府の主要な指導者が決定しているからである。《中華人民共和国環境影響評価法》は存在するが、この法律の地方政府に対する拘束力は限定的であり、指導者らは科学的発展観を吹聴するものの、第一に追及する目標は、依然としてGDPの成長である。

 一刻の猶予も許されない

  長江は、中国18の省、市、自治区を流れ、中国の人口の3分の1である4億人を養っており、沿岸の省、市のGDPは全国の数字の54%を占めている。中国の多くの専門家、学者は、日増しに深刻化する長江の汚染について、一旦長江水系の生態系が崩壊すれば、想像に堪えない結果がもたらされることを声を大に呼びかけている。

  中国の民間研究機関である中国発展研究院の章・院長は、故郷の江蘇省の長江下流部分で実施した調査によると、河岸の60キロにわたり製鉄所、化学工場、造紙所、造船所、船舶解体所など、重汚染をもたらす企業が立ち並んでおり、その工業廃水のほとんどが処理されずに長江に直接排出されている。2004年の数字によると、長江に排出される汚水の量は、毎年256トンで、60%の水が一定程度汚染されており、その害は沿岸の500余りの都市の用水に及んでいる。章院長らは、長江を救うには、一刻の猶予も許されないと呼びかけている。
(07/04/30 08:16)
http://jp.epochtimes.com/jp/2007/04/html/d94923.html


 このようになってしまって、どのような具体的対策が考えられるのだろう。まずは、中央政府(国務院)に強力な権限を持った環境省を設置することが必要だ。環境保全の法律はあるのだから、それに罰則規定を付与する必要がある。しかし、儲け第一の国柄ゆえ、それらがどれだけ機能するかは疑問であるが。

 黄河、松花江などの大河でも水質劣化は進み、重金属排出や、芳香族有機化合物混入による汚染が激しい。制御が利かないままにこのような事態が進めば、住民の健康に悪影響を与えるのは当然である。

 日本が高度成長経済下にあった時、水俣病や阿賀野川の汚染、神通川などで悲惨な公害問題が起きたことを中共政府は学ぼうとしないのか。また、河川氾濫対策は大丈夫なのか。日本政府も、媚中議員達も真剣に中共政府へアドバイスすべきである。だが、日本が世界に誇る環境保全技術を只取りされてはならぬ。不得意であっても外交交渉を粘り強く行い、日本の国益を考えつつ出来る範囲の協力をすることが望ましい。

 一度川を汚せば、百年川清を待つと言う位に修復に時間を要する。治山治水はどこの国でも政治の要諦であるが、これではシナ大陸に政治が無いと批判されても仕方あるまい。

 1年3ヵ月後に<北京5輪>を控えて、首都周辺ではインフラ整備が形振り構わず強行されているが、住民は勿論、それへ訪れる世界各国の人々に汚染食物を供することは止めて欲しい。私は、絹さややスナック豌豆が大好きであるが、スーパーで中国産の表示があると通り過ぎることにしている。
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1 コメント

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はじめまして (葛城)
2007-05-01 10:33:59
はじめまして。

>日本が世界に誇る環境保全技術を只取りされてはならぬ

の件ですが、是非とも次の京都議定書に代わる国際会議で、二酸化炭素排出権売買と同等に評価されるべきと思います。どうせ環境まで日本のストーカー的な中国ですから、日本の環境保全技術も出さないと当方が困ります。
日本に妙な環境被害を及ばさない為にも、それを地球温暖化防止に取り組む世界の潮流に合わせてやる訳です。
只でくれてやるのではなくて、日本が途上国で購入している排出権の代わりにならないか。その様に持って行けないか。そう考えます。
如何でしょうか。

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