猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

灰の記憶

2018-11-05 20:58:30 | 日記
2001年のアメリカ映画「灰の記憶」。

1944年、アウシュビッツ強制収容所。ユダヤ人のホフマン(デヴィッド・アークェット)
は、同じユダヤ人をガス室に送るなどの特別任務を担う"ゾンダーコマンド"としてナチス
のために働いていた。その見返りは食事と4ヵ月の延命。一方で彼は、密かに同じユダヤ
人である焼却場のアブラモヴィッチ(スティーブ・ブシェミ)や軍需工場で働く女囚ダイナ
(ミラ・ソルヴィノ)らと死体を焼き続ける焼却炉の破壊を計画していた。それは、彼らに
できる最後の抵抗だった。ある日ホフマンはガス室で死体処理中、奇跡的に生き残った少
女を発見する。ニスリ医師(アラン・コーデュナー)の手当てで一命を取り留めたその少女
を、彼らは危険を承知で匿うのだった。

ユダヤ人医師ミクロシュ・ニスリの手記を基に映画化。ニスリはユダヤ人だが医師という
ことで収容所で優遇されていた。ゾンダーコマンドというものを私は知らなかった。食事
と4ヵ月の延命を条件に、同胞を殺害する手助けをさせられていたユダヤ人たちがいたな
んて。いつかは殺されてしまうのに、彼らはどういう気持ちで仕事をしていたのだろう。
良心の呵責や、絶望や、ナチスへの怒りや憎しみ、そういった感情に支配されていただろ
うと思う。ホフマンたちがたくさんのユダヤ人を「シャワーだ」と言ってガス室に送るシ
ーンは見るに堪えない。
ニスリ医師の手記が基になっているが、生き残った少女の話は実話かどうかわからない。
映画の脚色かもしれないと思った。ホフマンたちが焼却炉の爆破を密かに計画していたこ
とが物語の要である。それには数人の女囚(悪いこともしていないのに囚人だなんて)も関
わっていた。しかし彼女たちが何かを計画しているらしいことがナチス側の耳に入り、彼
女たちは壮絶な拷問を受ける。このシーンもまた、目を覆いたくなる残酷さである。
救いも希望もないラスト。何故このようなことが起きたのか。何故このような事実がある
のか。この映画は、ホロコーストを描いた映画の中ではマイナーな方だと思うし、終始息
が詰まる程暗い。でも、ホロコーストに興味がある人にもない人にも観て欲しいと思った。
20世紀に起きた大きな恐怖の歴史として。




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4 コメント

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Unknown (鳥天国)
2018-11-05 23:08:09
実は私小心者なので、これ系は文章で読んでもきついから、映像ではちょっと見れないなぁ。シンドラーのリストが精一杯。でも目を背けてはいけない現実なんだよね。
Unknown (杏子)
2018-11-06 01:10:28
>鳥天国さん
コメントありがとうございます。シンドラーのリストはラストは感動系なのでそんなにきつくなかったと思います。昔観たのであまり覚えていませんが。
そうですね、目を背けてはいけない現実だと私も思います。
Unknown (Kamoko)
2018-11-13 14:06:29
スティーブ・ブシェミが大好きなのに、この映画を知りませんでした…(;・∀・)
この映画、見たいです。TSUTAYAにあるかな。。
Unknown (杏子)
2018-11-13 15:21:19
>Kamokoさん
コメントありがとうございます。私はTSUTAYAの宅配レンタルで借りたので、あると思いますよ。
地味ですがとても重たく心に残る映画でした。

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