シャーロットの涙

☆映画と音楽、その他、芸術鑑賞記録と残しておきたい日々の雑記☆

MATTHEW BOURNE  SWAN LAKE~マシュー・ボーン スワンレイク2014 その3

2014-09-20 23:33:58 | dance・ballet
9/20 17:30~ 前楽  東急シアターオーブ 



念願のゴメスSWAN鑑賞。

いつも前楽を選ぶ私は、今年もいつもの様にチケットを事前に買っておいた。
今年は何があったのか?THE SWAN役だけ事前に発表…こんなの前代未聞だよ。なんなんだか…あんまりこういう事はして欲しくはなかったなぁ…ファンは混乱するよね。
でも私的には千秋楽も含めて、SWANも王子も(しかもアンダーのアンドリューまで観た)コンプリートなのが事前に判明して何げに嬉しかったりw

これまでたくさんのSWAN達を観てきたけれど、ゴメスは現役クラシックのダンサー、しかもABTのプリンシパルのSWANなんだから感動するのは見る前からもうすでにわかってる。 彼のクラシックバレエ何度か観たけど、どちらかというと顔の濃さもあるからかw美しさというよりジゴロ的な感じにいつも見えていて、エンターテイナーだなと思う事も多かった。ちょっと表情もニヒルな感じがこそばゆいというかねwでも彼の技量はもちろん世界トップレベル。
で、何度か今までここに書いてきたけれど、ABTマッケンジー版の「白鳥の湖」の第3幕でロットバルト役をゴメスが踊ったのを観た時は、マシュー版のストレンジャーそっくり!と思って、それってゴメス自身はマシューの白鳥を知ってるのかなんだか、とっても滑稽だったけど・・・今思えば、ゴメスったらマシューの白鳥を熱望してたんだ…w

でもゴメスのおかげで、私も、何度も何度も懇願したクラシックダンサーによるマシューの白鳥…本当に望んでいたものが手に入った気がして、喜びはひとしおだった。


でね、わかってはいたけど、余りにも他のダンサーと違いすぎたよ。彼が出てきたとたんにそれまでの空気が変わったよね。
しかも私の見た中ではアンサンブル達も今夜は極上だった。どの白鳥達も空間のためが長くなり、細かい表現がさらに繊細になってるんだもん。どんな時もあらゆる呼吸…タイミングが揃って見えたし。 ゴメスのオーラに溶け込んで全体の呼吸と空気が彼のスタイルに変化してるのを感じて、改めてカリスマ スターダンサーの偉大さを想ったのだった。

決して比べているわけではないし(否、比べてるなw)、マシューのこれまでのSWAN達とは別物として頭で言い聞かせて観てはいても、彼のスターオーラは他の追従を許さないょ。
逆に観客席で観ていた、他の白鳥キャスト、ジョナサンやクリスの心情を気遣ったくらいw



何より、王子と白鳥は「音楽」そのものだった。こういう感覚はクラシックバレエなら何度も味わった事はあったけど、マシューの舞台では初めて得た感じ。

まさに「五線譜の音符」だったよ。

もう言葉も出なかった。ただ自分の鼓動だけが激しくクレッシェンドしていって、自分で自分を見失いそうになった。
そうだよ、これを観たかったんだよ!って思ったら、私はもう彼らと一緒に天国行ってもイイ!とさえ思った。笑

それに、王子役のクリスがこれまた素晴らしいパフォーマンスだった。
もうSWANの王子そのもの。あまりにも入り込んでて、怖かった。
日本だけで実現したペアだし、今後クリスはどうなっちゃうんだろう?なんて、それも心配よw
強烈な愛、そこにはただのエロスだけではないもっと深いものも見えてきそうで。本当にクリスは王子としてではなくゴメスを愛してるじゃないかと思った位だよ。…(なーんて。ご本人に聞いてみたいス)
それほど初めて王子とSWANの間に性的なものを感じた。3幕ではなくすでに2幕でそう思った位だから、クリスが本当にそういう自分自身を表現してないかぎり、そんな風には観客も思わないと思うのね。

なんというか…性別とか鳥とか人間とかあの二人はそんなものを全て超越してた。「魂」レベルでの触れ合い。
ゴメスは白鳥の表現はしていたけど、どうしても私には鳥には見えなかったもの。そこにいるのは「SWANのゴメス」だった。感情表現ありありと出しすぎてて、鳥じゃない。鳥というより、鳥の魂。
鳥ならジョナサンの方がよほど鳥らしいもの。

だからというか、ゴメスとクリスのタンゴのシーン、まるで恋人同士にみえてドキドキしたよ。もうね、二人の世界。私達お客さん関係なしって感じw
ジェイソンと踊った時(2005年)のクリス王子は、こんなラヴラヴモード全開な王子ではなく、ジェイソンSWANのおかげか、カゴの中の鳥のような王室という窮屈な空間から逃げ出したい自由を求める王子に見えたんだよね。

それにしても実質お客さんにとっては千秋楽のようなものだったよね。ふたりで組む最後のステージというのもあったかもしれないけど、この日のゴメス白鳥とクリス王子には恐れいったよ。そして、あの場にいた事がどれだけ私にとって意味ある事か自分自身で再確認して、改めてそれをこの上ない幸せと思うのだ。

私はクラシックな空気をマシューの舞台で欲していたけれど、ゴメスがいたことで周囲への相乗効果か、SWAN達が格段に上手くなったなあと素人の私でも感じるひと時だった。
そうそう、アンドリューは今日も7番?彼も目が離せなかったよ。
それと、女性陣も素晴らしかった。彼女達はよりクラシック的な要素を感じさせてくれていたので、自ずと視線は集中してしまう。
アンドリューがエスコートしていた、ルーマニアの王女、先日女王役をやっていたけれど、彼女は王女の方が断然いいと思ったょ。
母親のオーラより若い王女役の方がハマるでしょ。まだまだw

これだけの舞台を前楽で観てしまったら…千秋楽はかなりのプレッシャーがかかってるだろうなとクリス白鳥に同情してしまう。
でもゴメス白鳥はマシューボーンらしくはないよなあと私は思った。 だって上手すぎるんだもんw
マシューの色を知り尽くしているニューアドベンチャーズのお馴染みが踊るからこその良さっていうものもあるじゃない。
もちろんゴメスが踊ると空気が全て変化して今までとは違ったアートにがらりと変えてくれたし、私が期待していた強烈なエロスでもってココロ震えるほど痺れさせてくれたのだけど、ふと思ったのはマシューが描こうとしたSWANってこういう二人だったのかなって…本作の音楽を作曲したチャイコフスキーという人を想うと、そういう世界観があったのかもしれないけど。チャイコフスキーはゲイだったのよね。彼の自伝映画、観たことある…とてもアーティストだし、繊細よね、音楽が。私は性別云々を超えてアートを求める方々は大好きだし、そういう人の生み出したアートも好き。なんだか今回はマシュー作品というより、ゴメスとマーニーの作品だったな…って思ったの


とにかく今回は私の念願というよりも、ゴメスの念願が叶った舞台であって、これで多分本当に最後のステージだったかもしれないね。ご縁あって鑑賞できた私はバレエの神様に感謝しなきゃw



私にはホセ白鳥が永遠だ。そして王子役のイチオシはドミニクだった。首藤さんの王子も何げにツボだった。
そして、王子の物語でありながら、今日は THE SWANのお話を観た・・・

21日、ニューアドベンチャーズの「SWAN LAKE」の千秋楽、 しかと見届けたい。







ザ・スワン/ストレンジャー・・・マルセロ・ゴメス

王子・・・クリストファー・マーニー

女王・・・アンジャリ・メーラ

ガールフレンド・・・キャリー・ジョンソン

執事・・・ポール・スメサースト


SWAN・・・オーティス=キャメロン・カー、イヴァン・デルガド・デル、カイル・マレー、トム・カミングス、トム・プロデリック、
     グラハム・コトウィッチ、マット・ペティ、リース・ハイドン・コーストン、アシュリー=ジョーダン・パッカー、ラッセル・ファイン、
     ルーク・ジャクソン、アンドリュー・モナハン、ニック・カニングハム、クリス・アギウス・ダルニマン
     アシュリー・オーウィン

ENSEMBLE・・・キャリー・ウィリス、シャンテル・ゴドベッド、ニコール・カトー、カトリーナ・リンドン、ジェイミー=エマ・マクドナルド、ケイト・リオンズ、 
       エマ・チャドウィッグ コーデリア・プレイスウェイト、
『芸術』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
« MATTHEW BOURNE  SWAN LAKE... | トップ | MATTHEW BOURNE  SWAN LAKE... »

コメントを投稿

dance・ballet」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事