スチャラカランナーの日々

運動部経験なし、40代マラソンランナーの趣味日記。ランニングも趣味のひとつですから。

映画「マンダレイ」ラース・フォン・トリアー/監督

2006年05月14日 | 映画
 映画『マンダレイ』観てきました。

 名古屋では5月6日公開で19日までの僅か2週間の公開。

 ラース・フォン・トリアー監督は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」、「ドッグヴィル」そして自身が提唱者の一人であるドグマ95の純潔の誓いに沿って作られた「イディオッツ」そしてテレビシーズの「キングダム」などの監督です。

 トリアー監督のアメリカ3部作(現在まで2作目の本作までの制作?)の2作目で、キャストは変わっている部分が多いものの、「ドッグヴィル」の続編です。
 ちなみにこの監督、アメリカには行ったことがないそうです、ほんとでしょうか?キングダムも監督しているのに。

 ストーリーですが、ドッグビルをギャングの父と離れたグレースは途中あることからマンダレイに立ち寄ったが、廃止されたはずの奴隷制度が残っていることを知り、奴隷を解放、父と別れ町に住むことにするが・・・、と言う話です。

 「ドッグヴィル」でのセット?が衝撃的だったので、3部作シリーズということで今度の趣向はと実は少し楽しみにしていましたが、ドッグヴィルとほぼ同様の手法を採っています。今回はより動きが少ない設定で、ほとんど舞台と言ってもいいくらい。尤もこのシリーズ2作は演劇にしていない理由が分からないような作品ですが。

 継続している作品なので二コール・キッドマンで行ってほしかった所です。今回の女優はブライス・ダラス・ハワードという人らしいのですが、キッドマンに比べると単なるいい人っぽい感じで、グレースが前作で見せている人間の表と裏というか2面性が出ている感じがしない。

 前作のドッグヴィルがアメリカと言うよりも人間の闇を描いた感じになっていることを考えると、今回の方はかなり直接的にアメリカを風刺していると言う感じはします。

 グレースが知るラストは衝撃的という人もいあるようですが、アメリカへの皮肉と考えれば痛快と言えなくもない、また父との関係では漫画的でもありました。

 ところでこの監督、ヨーロッパ3部作とか黄金の心3部作とかやたらと3部作が好きな人のようです。