スチャラカランナーの日々

運動部経験なし、40代マラソンランナーの趣味日記。ランニングも趣味のひとつですから。

練習 12月27日

2005年12月28日 | 走る&徒然日記
 今日も帰宅ラン5キロで帰宅後、荷物を置きジョグ15キロ。

 調子は24、25日に比べれば全然ましだったが、疲労回復のためキロ5分30秒程度で約80分。

 今日は下痢も軽くなりかなり楽に走れた。当面この調子で走れそう、意思の力さえあれば。

「推理小説」秦 建日子/著

2005年12月28日 | 
 「推理小説」秦 建日子/著読みました。

 著者は「ドラゴン桜」などの脚本家で、この作品(ハードカバーが2004年発行)が小説デビュー作だそうです。
 建日子と書いて「たけひこ」と読むようです。

 この作者は友人に早稲田ミステリクラブの人がいるか本人が入っていたと思われます。

 実際にW大学と言う記述でしかもミステリクラブと書いているキャラクターが出てきますが、ある意味では新本格派からの流れといえば流れです。

 作中でおそらく西村京太郎あたりを意識した作家を登場させ、その手のサークル出身者にありがちな、安易な小説を書いている人というような表現で描いています。
 ただ、この作品もそういう点ではまさしくこの著者が作中で表現したような作品というのが私の印象です。

 探偵役の女刑事は極端なキャラクターを与えられそのくせ、その極端さの割にはまったくもって普通の社会的経験が送れる(た)ような設定になっている。美貌でバツ1、片付けは信じられないくらいできず、まともに朝起きる事ができないため同僚が起こしに来る。しかも子供がいて(親権は元夫がもって養育している)検挙率NO1を誇る。

 しかし、作品が進むとその独特の行動はともかく推理が働くわけでもなんでもなく、なんでNO1なのかさっぱりわからない。

 犯人が判るプロセスもとってつけたようなもので、唐突に終わりが来る印象です。なかなか美意識を持った犯人として描かれますが、そんなものまったく感じられません。

 また、作中のキャラクターが前述の大家のゴーストライターをやりますが、その動機がどうにもならない。単に出版社にコネをつけるようなことが動機になっている。
 そんなもん持込でも何でもすれば、いい作品を書いてさえいれば(作中ではかなり才能のある人物として描かれている)いくらでもみてくれるし、江戸川乱歩賞の今年の作品が初応募作であったことが話題になるくらいで、大抵はそれなりのものを持ち込めば、コネなんてものは何とでもなる。
 小説家になりたい人はたくさんいるかもしれないが作中で書いている通り、面白い作品を書ける人は決して多くない。

 そんなことを早稲田ミステリに在籍していたような者がろくに判らないということ自体間抜けな話というか設定を安易にしている姿勢が見える。
 また、就職活動のために100枚程度のハガキを書いたなどいう記述があるが2004年の作品でそれはないでしょ。ほとんどはネットで行っているほうが一般的でむしろハガキを100枚も書く機会を求めること自体難しい。それ程作品の根幹にかかわることではないのだから、編集者がチェックすべき。
 いずれにせよちょこちょこと書き上げた小説という感は否めません。

 新年からドラマになるそうです。脚本家の経験を生かして?ドラマにしやすそうな要素を盛り込んで一丁あがりというような作り方をした作品でした。