司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

割印と契印

2010年03月01日 | いろいろ
オシゴトをしておりますと、クライアントさんとの会話が通じにくいことがあります。ムヅカシ~専門用語を駆使しているというよりは ^_^; 、日常的に使われている言葉の意味と法律的に使う言葉の意味が違うことも多いのではないかと思います。

私がオシゴトを始めて間もない頃、不動産登記の話をしていたら、「シロウトさんが名変っていうときは、所有権移転の意味だからね!気をつけて!」と先輩にアドバイスされました。
世間の常識を知らない小娘は、ひたすら受験勉強一直線でしたから(なつかし~。。。)、「名変」というのは「登記名義人表示変更」のこと、つまり、住所変更などの登記のこととしか思っていませんでした。ですから、「うそだぁ (^_^.)」と思いましたが、ホントでした。確かに世間様では「名変」って「名義変更」の略語なんですね。「不動産の名義変更」すなわち「所有権の移転」なわけです。

というのは極端な例ですが、今でも「ちょっとちがうな。。。」と感じる言葉があります。

代表例は、「割印」です。
この記事を書くのにネットを検索してみましたら、結構あるんですね~。みんな思っているんだわ。このことを!

登記の添付書類が複数枚に亘る場合は、原則として「契印」を押印することになっています。ページの綴り目に印鑑を押したり、袋とじの綴り目に印鑑を押したりするアレですね。そのことを「割印」と呼ぶヒトってとっても多いんですよ。

言いたいことは分かりますので敢えて「割印じゃなくて契印ですっ!」とは言いませんが、たまにはこちらが「契印」と言うと意味が通じなくて、「割印」と言い直すこともあるんですよ。そのくらい、「契印」という言葉は浸透していないみたいなんです。

ワタシの感覚だと、「契印」はつなぐ(チギル)もの、「割印」は離す(ワル)ものです。
どちらも改ざん防止のために用いられます。

例えば袋とじして契印した書類は、袋とじをはずさないとページを入れたり抜いたりできないですよね。すると、印鑑はダメになります。ページごとに契印が押された書類も抜き差しするには、印鑑を押しなおさないといけません。このように、契印は書類をつなぐための印なんです。

一方、割印はどうでしょう?
例えばウチの事務所の請求書は、原本と担当者控えと経理控えの3通あります。その3通を縦にちょっとずつズラして、その境目のところに印鑑を押します。3通はそれぞれ別のところに保管されるのですが、後日、クライアントさんから問い合わせがあった場合、それがホンモノかどうかは、事務所の控えと印鑑がつながるかどうかで確認できます。
このように、別々に保管されることが想定される複数の書類が関連することを示すために予め押す印を「割印」といいます。
(我流の説明ですね。分かりにくかったらスミマセン _(._.)_)

ワタシ自身は出来るだけ正確な言葉を使うようにしていますが、結局、意味が通じないと話になりませんから、「割印」と言って説明することもあります。
契印を押す機会がないということなのでしょうか? この業界だと、ほとんどは「契印」で「割印」はあまりないと思うのですが。。。 
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3 コメント

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はじめまして (新人補助者)
2013-11-15 16:38:28
神保先生、はじめまして
都内の司法書士事務所で補助者をしている者です。
毎日ブログを拝見し、勉強をさせていただいてます。
どうもありがとうございます。

このたびは、添付書類について前から疑問に感じてたことを、以下ご質問させていただきます(古い記事上で申し訳ございません)。

商業登記申請に必要な添付書面(議事録等)には、契印は必ずしも必要なのでしょうか?

というのは、商業登記法及び商業登記規則には、
添付書類について、契印等を要求する旨の規定は
見当たりません(申請書については、商業登記規則第35条3項があるため契印は必要)。

したがって、登記申請(紛争予防法務の観点で、すべきであることは承知しております)に関しては、添付書類に契印は不要なのではないかと思うのですが、一部の書籍には、する必要があると思わせる記載があります。
また、一部の法務局において契印を要求する場合もあると聞きます。

このあたりは、どのようにお考えでしょうか?
もしかすると、私が条文を見落としているだけかもしれませんが・・・

いきなりのご質問で、申し訳ございませんがご教授のほどよろしくお願いします。
Unknown (charaneko)
2013-11-15 18:30:34
新人補助者さん、コメントありがとうございました。
添付書類の契印ねぇ~。。。確かに商業登記法上の規定はありませんよね。
だったら、理論上はなくても構わないってコトになりそうですが。。。。実務上は原則として必要だと思います。
「全訂詳解商業登記(きんざい)」P197によりますと、「添付書類の文字が明らかに変造されている場合または添付書類が数葉にわたる場合において各葉の間に継続性が認められないときは、添付書類の不備を理由として却下されることがある。」との記述があります。

したがって、添付書類に不備があるかどうかは法務局の主観が入るので、「理論上契印が要求されない=実務上不要」ではないってことじゃないでしょうか?

とはいえ、今は議事録の契印はかなり緩やかに解されておりまして、取締役会議事録は代表印だけで良いみたいですし(ワタシは全員に押してもらいますが)、株主総会議事録は契印なしでもOKです。

。。。というワケですので、法務局によって取扱いは異なるんでしょうね。

とても良い質問をいただきまして、ありがとうございました。そのうち、ちゃんと記事に書いてみたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします m(__)m
ありがとうございます。 (新人補助者)
2013-11-18 10:11:38
お忙しい中、ご丁寧にご回答していただき、ありがとうございます。

教えていただいた「全訂詳解商業登記(きんざい)」P197を確認いたしました。

法律上は添付書類に契印を要求していないため、ただちに却下になることはないけれど、その作成内容、状態等によっては却下になるおそれがある以上、そのリスク(法務局の主観による可否)は避けるべきとのことですね。

上記を踏まえて、今後の執務に生かしたいと思います。

このたびは、どうもありがとうございました。
今後ともブログを楽しみにしております。

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