司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

資本金と資本準備金の額の減少 その13

2016年06月14日 | その他会社法関連

おはようございます♪

え~。。。寄り道ばっかしで、ずいぶん長くなってしまいましたが、もうそろそろ終わりたいよなぁぁ~。。。と思っておりマス。
こんな予定じゃなかった。。。「その3」くらいで終わるハナシじゃないのかっ!?。。。ハナシ長すぎぃ~。。。ぶぅぶぅ。。。←自分に対する独り言です(~_~;)

さて、本日は、まず、資本準備金の減少額は「おいくらにすれば良いの???」というハナシ。

準備金の額を減少する場合、全額崩してしまって良いと思います???
ワタシは、「準備金が多くて困ってるんだから、全額で良いんじゃないの?」と思っていたのですが、実際には、そうでもないらしい。。。

何故か。。。というと、剰余金の配当をした場合の積立て。。。を考慮する必要があるからみたいデス。

例えば、先日のケースだと、資本金が2億円なので、準備金の積立限度額は5000万円(資本金の額の4分の1まで)となっております。
(利益準備金と資本準備金の合計額が5000万円でOK)
もし、資本準備金2億円全額を崩してしまいますと、配当した際にまた準備金を積み立てないといけません。
なので、積立限度額は準備金として残して、それ以外の額を減少させるコトがホトンドのような気がします。

さらに、減少する資本準備金の額が欠損の額を超えている場合にはどうするか。。。ってコトも考えておく必要があるかも。

例えば

資本金           2億円
資本準備金        2億円
その他資本剰余金     0円
その他利益剰余金  ▲1億円

という状況であったとして、積立限度額5000万円を残すと、結果はこうなります。

資本金               2億円
資本準備金          5000万円
その他資本剰余金  1億5000万円
その他利益剰余金       ▲1億円

が、減少額を1億円までとすれば、債権者保護手続きは不要ですよね。。。つまり、決議と同時に減準備金の効力を発生させるコトが出来るワケです。

。。。とすると、1億円と5000万円の資本準備金の減少議案に分けて決議する方が都合が良いかも知れませんね。
一方、1億5000万円の減準備金として1つの議案とするならば、全額について債権者保護手続きが必要。。。というコトになります。

まぁね~。。。予め手続きを開始しておけば、債権者保護手続きが必要な場合であっても、株主総会の決議と同時に効力発生させることもできますから。。。その点は、スケジュールを決める際に検討いたしましょ~♪

会社さんには、「決議を分けるのか」、「効力発生は同時が良いのか」を確認するべきでしょうが。。。どうでもいいデス。お任せ♪。。。なんて言われちゃったりもします。。。(~_~;)

それと、定時株主総会で決議する場合で、その後に債権者保護手続きを開始するときは、定時株主総会の翌日以降に決算公告を行う必要がありますから、その点も気を付けなければなりません。(定時株主総会前に債権者保護手続きを開始している場合には、前期の決算公告になります。)

さらに、この応用。。。
資本準備金と利益準備金の両方を減少させることもありますよね♪

その場合には、積立限度額はどちらの準備金として残すのか?。。。も考えるコトになります。
税理士サン曰く。。。配当原資は利益剰余金の方が良い。。。ってコトらしいので、利益準備金の額を多く減少させた方がよさそうな気がしておりますケドね(←資本準備金の方を残すってコト)。。。どうでしょ?

。。。というワケで、上手く整理ができたかどうか分かりませんが、一応終わりですっ=3
こういう案件は、税理士サンや会計士サンとご一緒にやっていますケド、実のところ、「会計はど~でも良いのかな?」と思うようなコトもありますんでね。。。「あのヒトの専門なんだから、おかしいと思っても口出しするのは失礼か!?」。。。とか思わずに、ギモンはギモンとして投げかけた方が良いみたい(*^_^*)。。。クライアントさんに分からないように、そぉ~っと。。。

計算って難しいですよね~。。。ホント、苦手だけど、逃げられない。。。。頑張りましょ~。。。ハハハ。。。(~_~;)

オマケ:
損失処理のコトについては、実のところ、イマイチ自信がなかったのですケド、途中から金子先生にあれこれ伺いながら、若干訂正なども入れながら掲載をしておりました。
損失処理の場合には、「期末のその他利益剰余金を基準にする」という点も、企業会計基準第1号61項に記載があるとのことなので、間違いないようです。。。。ほっ♪。。。(別に間接的に質問するつもりで記事を書いたワケじゃないですよ。。。ホントよ。。。^_^;)

金子先生、お忙しいところありがとうございました m(__)m

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