司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

不統一事例 その1

2010年06月04日 | いろいろ
ワタシたちの業界では、しばしば「不統一事例」っていうことが問題になります。
読んで字の如く、同じような事例なのに、登記所ごとに取扱いが違ってしまうんですよね。

何故統一されないか、というと、結論がハッキリ決まっていないからなんですケド、事が重大な場合は、「本省へ照会します」ってことになります。
つまり、個々の事例について特有なこと(要するに些細なコト!?)は、管轄登記所内で審議して決めていて、他社でも一般的に起こりうること、つまり不統一になるとマズイことに関しては統一見解を求めるために、大元の親分である民事局商事課のご意見を伺うことになるんです。

民事局まで上がって行きますと、結構な確立で先例になります。ただし、困ったこともありまして、とんでもなく時間がかかるんです。早くても2~3週間、遅い時は2~3ヶ月を要します。自分の相談事例が先例になると、なんだか嬉しいものなのですが、実は、あまりヒトには言いにくいってこともあります(このことは、折を見てご紹介したい。。。。とは思ってマス。でも、告白したとたん、「犯人はオマエかっ!!」と色んな先生方に怒られそうでちょっとビビッているワタシです(^_^;))。

民事局から回答がもらえますと、基本的にそれは全国の登記所を拘束するようですね。先例じゃなくてもです。専門誌に「質疑応答」というのがありますが、これも実は本省サマのご見解だそうで、先例になるかどうかは、大人の事情があるみたいです。

不統一事例が出来てしまうのは、やっぱり、「登記官独立の原則」が原因なんでしょうね~。東京では会社法施行前から、「Q&A」なるものを作成されていて、不統一事例はずいぶんと減ってきたような気がします。
これは、窓口相談の中から重要そうなものをピックアップしてまとめたもので、原則非公開です。なんで非公開かというと、もしかしてひっくり返るかもしれないから、オオッピラにはしたくないんでしょう(コレは想像)。それでも、その見解は東京管内の登記所を事実上拘束しているように思います。

Q&Aは某S倶楽部(怪しいトコではありません)にて、ナイショで公開(?)されていまして、おかげ様でワタシはその内容を知ることが出来ています。でも、一般的には非公開のはずなのに、「Q&Aに出ていますからこれじゃダメ」って言われることもあって、たま~に愚痴っている方もいます(O先生、あなたですっ(笑))。

。。。というわけで、かなり減ってきた不統一事例ですが、特に西の方へ行きますと事情はずいぶん違うような。。。。。
つい最近のこと、ちょっと面白いことがあったんです。
「これこそ不統一事例の典型だ~~!」と思った一件は、来週、ご紹介します♪
コメント
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