元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「弟切草」

2010-04-29 07:01:52 | 映画の感想(あ行)
 2001年作品。人気ゲームを題材にした長坂秀佳による同名小説の映画化。ゲームクリエイターの元恋人と共に山奥の洋館に一泊するハメになったヒロインの、恐怖の一夜を追う。「パラサイト・イヴ」(97年)から始まった東宝のJホラー路線の中の一本で、監督は「真夜中のマーチ」などの下山天。

 実を言うと、私は原作を読んでいる。どうして読もうという気になったのか不明だが、とにかく“子供だましの小説だな”と感じたものだ。で、その映画化は“もっと子供だまし”であった(笑)。まったく起伏のないストーリー、メリハリのない演出、学芸会並みの演技、気勢の上がらないラストetc.何より観ていて全然ドキドキしない点は、ホラー映画という看板に偽りありである(爆)。

  主演の奥菜恵と斉藤陽一郎もまるで手持ち無沙汰の様子で、ちゃんとした演技をやろうと思っても、どこからもマトモな指示が出ていないという事を如実にあらわすような仕事ぶり。プロデューサーに仙頭武則の名前もあるが、何をやっていたのだろうかと思う。

 唯一面白いと感じたのがデジカムの使い方。まあこれも一種の“子供だまし”なのだが、画質の悪さを逆手に取って好き放題やってるあたりは納得した。少なくともラース・フォン・トリアー監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のビデオ撮影よりは気が利いている。

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