元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

宮原坑跡に行ってみた。

2020-11-21 06:30:20 | その他
 先日、福岡県大牟田市にある三井三池炭鉱の宮原坑跡に行ってみた。これは2015年に世界文化遺産として登録された“明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業”のひとつであり、国の重要文化財でもある。同じ福岡県内とはいっても私が住む福岡市と大牟田市はかなり離れており、今まで足を運ぶ機会が無かったのだが、ちょうどこの地域に用事があり、ついでに立ち寄った次第だ。

 この地区で石炭が発見されたのは15世紀と古く、江戸時代まで地元の藩の事業として採掘がおこなわれていたが、明治になって政府の官営事業になった。1889年に三井財閥に払い下げられ、以降、1997年に閉山するまで国内の主要炭鉱として大量の石炭を供給してきた。宮原坑は第二竪坑施設の一つで、1901年に完成している。



 とにかく、近くで見てみると、その規模の大きさに圧倒される。赤煉瓦建築の存在感はもとより、約22メートルの高さの竪坑櫓が、最近建てられたかのような質感を保持していたのには驚かされた。内部の施設も保存状態が良く、当時の雰囲気を漂わせている。

 現地では年配のボランティアの方が、この遺構に関して詳しい説明をしてくれたのは有り難かった。特に、宮原坑が主に地下水の排出のために稼働していたことは初めて知った。また、この煉瓦の積み方には英国式とフランス式があり、その違いと三井三池炭鉱の各施設は英国式で建てられていたことも興味深かった。ちなみに、群馬県の富岡製糸場はフランス式が採用されているという。



 帰りには、海沿いにある大牟田市石炭産業科学館にも寄ってみた。この施設は良く出来ていて、炭鉱の歴史を(エンタテインメント性を加味して)紹介しているのには感心した。あと、まったく関係ないが、近くにあったイオンモール大牟田のデカさにはびっくりした(笑)。映画館も併設されており、改めて巨大ショッピングモールと地方都市との関係の深さについて思い至った。

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