元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

最近購入したCD(その3)。

2006-09-09 09:06:22 | 音楽ネタ
 またしても最近買ったCDを紹介します。今回は旧譜ばっかりだけどね(^^;)。



 まず、80年代末から90年代初めにかけて活躍したイギリスのバンド、オール・アバウト・イヴ(ALL ABOUT EVE)のセカンドアルバム「SCARLET AND OTHER STORIES」(89年リリース)。

 パッと聴いてわかると思うが、このグループはトラッド・フォークをベースにした音楽性を持っている。こういう傾向のバンドは昔からあって、スティーライ・スパンとかペンタングルなどが代表選手。あとルネッサンスやコクトー・ツインズなんかもその範疇に入るだろう。ただし、この手のバンドが日本でウケた例はない(爆)。事実、本国イギリスではベストテンに入るセールスを記録したが、我が国では鳴かず飛ばずである。

 ただし、個人的にはこういう音は決して嫌いではない。叙情的で仄暗い雰囲気と美しいメロディ。まあ、しょっちゅう聴いていると飽きるが(笑)、たまに接すると気持ちが良かったりする。このアルバムは特に1曲目から5曲目あたりの展開が秀逸で、透き通るようなサウンド・デザインをバックに紅一点メンバーのジュリアンヌ・リーガンの蠱惑的な歌声が浮かび上がる様子は、なかなか聴き応えがある。

 確かに今時流行らない音だが、内容は悪くない。昔プログレッシヴ・ロックにハマっていたリスナー(私もそう ^^;)には、けっこう魅力的な一枚と言える。



 次に紹介するのは、現代最高のサックス・プレーヤーと言われるブランフォード・マルサリスを中心としたカルテットによる2004年発売のバラード集「エターナル」。

 スイング・ジャーナル大賞か何かを受賞したディスクだということだが、これは良い。マジに良い。テクニックに関して完璧なメンバーを集めているため、もうこれは“上手くて当たり前”の次元なのだが、それが嫌みに感じられないほど、めざましい美しさを見せている。とにかく哀愁たっぷりで、これからの秋の夜長には絶対。

 実は、ジャズを聴き始めたのは7,8年前からだ。もちろん主要なプレイヤーの名前やスタンダード・ナンバーについては十代の頃から“知識”として知ってはいたが、自分でディスクを買い出したのはオッサンになってから。トシは食ってもジャズに関しては初心者で(笑)、当初は“名盤”と言われるCDを片っ端から買ったのだが、なぜかその約半数が中古屋行き。それでいて何も考えず“ジャケット買い”したものが気に入ったりする。いまだジャズについての好みの方向性が掴めないでいるが、特定の好きなディスクを繰り返し聴く頻度は他のジャンルよりは多い。この「エターナル」もその中の一枚になるだろう。録音も良好だ。



 また買ってしまったモーツァルト。今回はヴァイオリン協奏曲第5番イ長調(K.219)と同第4番ニ長調(K.218)のカップリングだ。演奏は寺神戸亮のヴァイオリンとシギスヴァルト・クイケン率いるラ・プティット・バンド。通常の現代楽器ではなく、オリジナル楽器を使用している。

 寺神戸亮の演奏は昨年の福岡古楽音楽祭で接したことがあり、その確かなテクニックに感服したが、このディスクでも安定したパフォーマンスを見せている。キレが良くて繊細、音色も伸びがよい。バックのラ・プティット・バンドも手堅く表現が奥深い。

 録音が90年代半ばだから決して古くはなく、録音もDENONレーベルらしく安定感がある。それがなんと1,050円の廉価版なのだから、これはお買い得だった(^^)。

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