元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

上の空で選んでしまった2019年映画ベストテン。

2019-12-30 06:28:22 | 映画周辺のネタ
 毎度のことだが、ここで2019年の個人的な映画ベストテンを発表したいと思う(^^;)。

日本映画の部

第一位 デイアンドナイト
第二位 メランコリック
第三位 愛がなんだ
第四位 よこがお
第五位 チワワちゃん
第六位 楽園
第七位 アルキメデスの大戦
第八位 さよならくちびる
第九位 最初の晩餐
第十位 半世界



外国映画の部

第一位 2人のローマ教皇
第二位 アベンジャーズ エンドゲーム
第三位 マリッジ・ストーリー
第四位 アイリッシュマン
第五位 存在のない子供たち
第六位 工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男
第七位 天才作家の妻 40年目の真実
第八位 アクアマン
第九位 家族を想うとき
第十位 スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム



 邦画に関しては、やっと10本揃ったという感じだ。言い換えれば、このうち一本でも欠ければベストテンは選べなかった。それだけ日本映画は低調であった。何より、現実を直視するような題材を取り上げた作品が少ないのが痛い。周囲を見渡せば、いくらでもアップ・トゥ・デイトで掘り下げる価値のあるネタが転がっているにも関わらず、作り手の多くはそれらを無視して毒にも薬にもならないシャシンを垂れ流している。

 対して、隣の韓国では切迫した社会派作品を次々と繰りだし、またそれがヒットしているという。彼の国に対してはいろいろと思うところがあるが、こと映画作家の意識の高さについては大差をつけられた感じだ。

 アメリカ映画では何といってもNetflixの台頭が印象的だった。既存の映画会社が手を出しにくい、あるいは興行に乗せるのを躊躇するような企画をあえて引き受け、大きな成果を上げている。劇場公開はどうしても限定的になるが、無理してでもチェックする必要性を強く感じる。今後の展開に注目したい。

 なお、以下の通り各賞も選んでみた。まずは邦画の部。

監督:藤井道人(デイアンドナイト)
脚本:澤井香織、今泉力哉(愛がなんだ)
主演男優:山崎努(長いお別れ)
主演女優:筒井真理子(よこがお)
助演男優:成田凌(愛がなんだ)
助演女優:市川実日子(よこがお)
音楽:ユップ・ベヴィン(楽園)
撮影:相馬大輔(チワワちゃん)
新人:玉城ティナ(惡の華)、田中征爾監督(メランコリック)、常盤司郎監督(最初の晩餐)

 次は洋画の部。

監督:フェルナンド・メイレレス(2人のローマ教皇)
脚本:クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー(アベンジャーズ エンドゲーム)
主演男優:ジョナサン・プライス(2人のローマ教皇)
主演女優:グレン・クローズ(天才作家の妻 40年目の真実)
助演男優:ジョー・ペシ(アイリッシュマン)
助演女優:ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)
音楽:タチアナ・リソフスカヤ(永遠の門 ゴッホの見た未来)
撮影:ディック・ポープ(ピータールー マンチェスターの悲劇)
新人:チャーリー・プラマー(荒野にて)、ジュリア・バターズ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

 ついでに、ワーストテンも選んでみた(笑)。

邦画ワースト

1.新聞記者
 もはや日本映画は、かくも低レベルの“社会派”作品しか提示出来ないのかと思い、落胆するばかりだ。
2.天気の子
3.カツベン!
4.蜜蜂と遠雷
 音楽を理解していない者たちが音楽映画を手掛ける不思議。
5.宮本から君へ
6.台風家族
7.ひとよ
8.轢き逃げ 最高の最悪な日
9.居眠り磐音
10.まく子

洋画ワースト

1.主戦場
 イデオロギー先行の題材に目がくらみ、映画の出来自体に言及しない風潮に、危ういものを感じた。
2.女王陛下のお気に入り
 それにしても、2019年度の米アカデミー賞は(前回に続いて)低調だった。
3.ファースト・マン
4.ターミネーター:ニュー・フェイト
5.トイ・ストーリー4
6.ゴールデン・リバー
7.バーニング 劇場版
8.キャプテン・マーベル
9.サスペリア
10.メリー・ポピンズ リターンズ

 ローカルな話題としては、TOHOシネマズ天神本館が2017年に閉館して以来、福岡エリアのスクリーンの絶対数が足りない状況が続いてきた。だが、2020年にはそれが幾分解消できるような話を聞いている。期待したい。
コメント (2)
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