元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「S.W.A.T.」

2010-08-30 06:32:13 | 映画の感想(英数)
 (原題:S.W.A.T.)2003年作品。70年代の人気テレビ・シリーズ(私は未見)を映画化したサスペンス・アクション。エリート警官たちを集めた特殊部隊の活躍を描く。

 逮捕された麻薬組織のボスがテレビカメラの前で「俺を逃がした奴には1億ドル払う!」と宣言。これを聞いたロサンゼルス中の悪党たちは目の色を変える・・・・という設定は秀逸だが、このくだりは後半の展開の一部に過ぎず、映画のほとんどがSWATチームの人間模様や訓練風景に費やされるというのは不満。

 しかも、クラーク・ジョンソンとかいう監督の腕前が三流で、登場人物の扱いが平板でぎこちなく、まるでTVシリーズのパイロット版を見ているようだ。物量ばかりを投入したアクション場面は派手だがキレもコクもなく、爆発と銃撃の場面を漫然と流しているだけ。それを補うかのようにバックに大音量の音楽を付けているが、これがまた工夫も何もない無神経な“やっつけ仕事”でしかなく、ただうるさいだけだ。使われている楽曲も大したものではない。

 サミュエル・L・ジャクソンやコリン・ファレルも今回は演技面ではすることはなく、紅一点のミシェル・ロドリゲスが頑張っている程度。とはいえ、本作はシリーズ化に向けての顔見世興行と考えればあまり腹も立たないかもしれない・・・・とも思ったが、続編の話は現時点では出ていない(爆)。出来が悪いと、いくらパート2製作に色気を見せても無駄なようである。
コメント
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