元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

新たに電源ケーブルを調達した。

2010-08-19 06:38:45 | プア・オーディオへの招待

 新居に越してから買ったテレビは、電源ケーブルが着脱式になっている。そこで考えたのが“電源ケーブルを市販のものに付け替えたら、画質や音質がアップするのではないか”ということだ。オーディオシステムにおける電源ケーブルの重要性は、実践によりすでに分かっている。テレビでの付け替え効果は未知数だが、とにかくやってみなければ何とも言えない。そこでテレビ用に一本電源ケーブルを新たに購入してみた。調達先は「オーディオケーブル市場」というネット通販業者である。

 前にも書いたが、電源ケーブルほど店頭市販品とネット通販品とのコストパフォーマンスに差があるオーディオアクセサリーはないと思う。定価が5万円より下の店頭市販品は、まず使い物にならない。もちろん一部には“使える製品”もあるが、色付けが濃くて繋げるシステムを選ぶ。対してネット通販品は1万円未満でも十分実用的だ。

 今まで「shima2372」などのネット通販業者から買った電源ケーブルは、線材に米国Belden社のものが使われていたが、今回利用した「オーディオケーブル市場」の製品には住友電工の線材が採用されている。プラグはオーディオアクセサリー専門メーカーのOYAIDE製だ。すべて業務用部材で固めた製品とは一味違う展開も期待出来る。購入後、まずはさっそくテレビに繋げてみたのだが・・・・。

 ・・・・結果は“まったく変わらない”である(暗転)。

 テレビの付属ケーブルをそのまま使っている時と、画質も音質も変化がない。オーディオシステムではケーブルごとの“個性”が見事に前面に出るのだが、映像機器ではそうでもないようだ。これは意外だった。

 もっとも、さらに高価なテレビやDLPプロジェクター等では違うのかもしれない。または別のメーカーのテレビならばケーブル付け替えによってパフォーマンスが変化するのかもしれない。ただ、少なくとも我が家のテレビでは“効果なし”で片付けてしまうことになりそうだ。

 もちろん、このケーブルを“お蔵入り”にするわけにはいかず、今度はオーディオシステムに繋げてみた。私がリファレンスとして使っている電源ケーブルは「shima2372」製のものだが、聴き比べてみるとかなり音は違う。ひとことで言えば“オーディオマニア好みの展開”である。中低域の安定感や押し出しの強さ、音像の粒立ちは店頭市販品の5万円クラスと変わらず、キッチリと情報量を出してくるところは、ハイファイ指向そのものだ。おそらくはOYAIDEのパーツを採用しているところが大きいのであろう。

 ただし、好き嫌いで言えば現用の「shima2372」製のケーブルに軍配を上げたい。今回調達した「オーディオケーブル市場」の製品は“音を作っている”傾向がある。もっともそれは繋げるシステムを選ぶような汎用性の低い“色付け”とは異なるものだが、逆に言えば“汎用性が高いような”サウンドデザインを演出しているとも言えるのだ。それに比べて「shima2372」製のケーブルは“音を作っている”様子が微塵も感じられない。評価の確定した業務用部材を組み合わせて、クォリティを手堅く積み上げていこうというスタンスだ。クセのなさや安心感は「shima2372」製に一日の長がある。

 ケーブルにはエージング(鳴らし込み)の期間が必要なので、とりあえずはこの「オーディオケーブル市場」製のケーブルは向こう一ヶ月間はオーディオシステムに実装することにした(その後は「shima2372」製に戻す予定)。なお、「オーディオケーブル市場」からは電源ケーブル以外にもう一点商品を購入している。それについては次回のアーティクルで述べる。
コメント (2)
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