元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

最近購入したCD(その9)。

2007-05-19 07:19:29 | 音楽ネタ
 いつものように、最近買ったディスクを紹介します(^^:)。、まずはアメリカ・メリーランド州出身のメロディック・パンク・バンド、グッド・シャーロットの4枚目のアルバム「グッド・モーニング・リバイバル」。



 私はこういう旋律の良さを売り物にしたパンク風バンドってのは好きではない。2,3曲聴いたらすぐに飽きる。しかし本作は“メロディアスでどこが悪い!”みたいな開き直りを背景に、堂々の売れ筋路線を驀進(事実、よく売れている)。アレンジも堂に入っていて、キャッチーなサビの部分をしっかり強調したストレートアヘッドな展開で聴き手の心を鷲づかみ。まさに“この音が嫌いな奴はいないだろう!”みたいな自信にあふれたパフォーマンスで、感服あるのみだ。これが新時代の“産業ロック”か(笑)。

 次は、知る人ぞ知るといったノルウェーのジャズ・ピアニスト、ダグ・アルネセンがトリオを組んで94年に地元のトーラス・レーベルからリリースした「ムーヴィン(Movin')」。



 パッと聴いた感じは“薄味なキース・ジャレット”みたいな印象だが、よく聴くと必要最小限の音数で美しいメロディを引き立てていることが分かる。そして当ディスクの売りはベースだ。しっかりとビートをキープしているのはもちろん、時としてピアノよりも“歌心”を発揮。縦横無尽にフレーズを繰り出し、スウィンギーに聴き手に迫る。北欧系らしいヒンヤリとした肌触りも十分堪能でき、スーッと鼻に抜けるような清涼さは魅力だ。録音はびっくりするほど優れてはいないが、水準はクリアしている。それどころか少し霞がかかったような音場は曲調に合っているとも言える。日本盤独自のジャケット・デザインも美しい。

 ビョークの新作「ヴォルタ」はCDの取り出しにくさに閉口した。表のコスプレ(?)している写真はシールになっていて、これを剥がさないと開けられないのだ。気の短い人や不器用な向きは破いてしまうだろう。いつも思うのだが、CDのジャケットは“普通のやつ”が一番良いと思う。奇を衒うとロクなことがない。



 さて、前作「メダラ」が内省的かつ実験的なノリに終始した“聴き手を選ぶ”アルバムであったのに対し、この新譜はベクトルが外向きになっていて、随分とポップで聴きやすい。しかも歌詞がアグレッシヴでグイグイと迫ってくる感じだ。特筆すべきはティンバランドのゲスト参加。いつもよりビートが強力になっていて、明快なヴァイブレーションが心地良く響く。録音は前作には負けるけど、ロック系では上等な部類だろう。それにしても、彼女は映画にはもう出ないのだろうか。機会さえあれば、せめて自身は出演しなくても映画音楽だけでも担当して欲しいと思う。
コメント
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