日本を出発して2週間がたちました。(更新してなくてごめんなさい)
メキシコシティに入り、オアハカ、サンクリストバル・ラスカサス、そして今、ここカンクンです。
メキシコはスペインの植民地時代の街並みが残るコロニアルcityです.決まったように町の中心に広場があって、そこに面して教会が建っています。
メキシコで一番不思議に思ったのが、メキシコシティで見た壁画です。「メキシコの歴史」と題するその絵は、アステカ文明やマヤ文明を称えるものと、スペインに植民地化されていく血なまぐさい様子が描かれていました。
メキシコは南部に行かない限り、先住民は少なく、ほとんどがスペイン人との混血なのに、そんなスペインに侵略されている絵が描かれている意味は?と考え込んでしまいました。
その疑問は、サンクリストバルへ行って分かりました。そこは先住民の割合が非常に高い街。先住民たちはとても貧しい生活を強いられていました。また、経済格差是正を要求し、武装蜂起しているサバティスタ民族解放軍の活動拠点である事も知りました。
メキシコシティで数あるあの種の壁画の意味は・・・。私の頭の中で「国民国家」概念と結びつきました。
近世以降の国家は国民意識・国民共通のアイデンティティがそれを支えています。それは、マイノリティを排除する事で高められます。要は「あいつ嫌い」という共通の敵意が他人同士を結びつける論理です。
ヒトラーがまさにそれです。「ゲルマン民族」から成り立つ「ドイツ」はユダヤ人を排除する事で国民意識を高めさせました。日本も、アイヌ民族などを忘れさせる事で単一民族から成る「日本」を強調させてきました。
つまり、メキシコでは、国民意識・アイデンティティを古代の文明や歴史に求めました。しかし、その担い手である先住民は数としてマイノリティであり、植民地という歴史を通して、政治的にも力が弱い立場にありました。
そうしたことなどから、メキシコの国民意識獲得に利用された古代文明、その担い手である先住民が経済格差や差別に苦しむというパラドックスが生じたんではないか・・・。
そんな風に考えてしまいました。
一番印象深かったのが、サンファンチャムラという先住民村の教会でのこと。先住民たちは、松の葉が敷き詰められた床に座り込み、何本ものロウソクを立てて跪き、先住民の言葉で祈りを捧げ続けていました。土着宗教とカトリックが混ざり合ったものだと聞きました。
メキシコを思い出すとき、Hora!Amigo!と陽気に話しかけてくるメスティソ(白人と先住民の混血)と、どこかしら淋しげな先住民の顔が表裏一体となって頭に浮かぶ気がします。
今日(30日)はキューバへ飛びます7泊8日
念願のキューバ
メキシコシティに入り、オアハカ、サンクリストバル・ラスカサス、そして今、ここカンクンです。
メキシコはスペインの植民地時代の街並みが残るコロニアルcityです.決まったように町の中心に広場があって、そこに面して教会が建っています。
メキシコで一番不思議に思ったのが、メキシコシティで見た壁画です。「メキシコの歴史」と題するその絵は、アステカ文明やマヤ文明を称えるものと、スペインに植民地化されていく血なまぐさい様子が描かれていました。
メキシコは南部に行かない限り、先住民は少なく、ほとんどがスペイン人との混血なのに、そんなスペインに侵略されている絵が描かれている意味は?と考え込んでしまいました。
その疑問は、サンクリストバルへ行って分かりました。そこは先住民の割合が非常に高い街。先住民たちはとても貧しい生活を強いられていました。また、経済格差是正を要求し、武装蜂起しているサバティスタ民族解放軍の活動拠点である事も知りました。
メキシコシティで数あるあの種の壁画の意味は・・・。私の頭の中で「国民国家」概念と結びつきました。
近世以降の国家は国民意識・国民共通のアイデンティティがそれを支えています。それは、マイノリティを排除する事で高められます。要は「あいつ嫌い」という共通の敵意が他人同士を結びつける論理です。
ヒトラーがまさにそれです。「ゲルマン民族」から成り立つ「ドイツ」はユダヤ人を排除する事で国民意識を高めさせました。日本も、アイヌ民族などを忘れさせる事で単一民族から成る「日本」を強調させてきました。
つまり、メキシコでは、国民意識・アイデンティティを古代の文明や歴史に求めました。しかし、その担い手である先住民は数としてマイノリティであり、植民地という歴史を通して、政治的にも力が弱い立場にありました。
そうしたことなどから、メキシコの国民意識獲得に利用された古代文明、その担い手である先住民が経済格差や差別に苦しむというパラドックスが生じたんではないか・・・。
そんな風に考えてしまいました。
一番印象深かったのが、サンファンチャムラという先住民村の教会でのこと。先住民たちは、松の葉が敷き詰められた床に座り込み、何本ものロウソクを立てて跪き、先住民の言葉で祈りを捧げ続けていました。土着宗教とカトリックが混ざり合ったものだと聞きました。
メキシコを思い出すとき、Hora!Amigo!と陽気に話しかけてくるメスティソ(白人と先住民の混血)と、どこかしら淋しげな先住民の顔が表裏一体となって頭に浮かぶ気がします。
今日(30日)はキューバへ飛びます7泊8日
念願のキューバ