「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

気持ちいいライド

2006-12-10 | 自転車
今日は昼前から雲が晴れていい天気。風もそれほど強くなく、絶好の自転車日和でした。というわけで出かけましたよ、久しぶりの100キロライド。

いつぞやも紹介した江戸川サイクリングロード。水元公園のセコイア(と思うのですが)林は真っ赤に色づき、銀杏の周辺は黄色のじゅうたんが敷きつめられたようです。秋色に染まった公園を後に、江戸川をさかのぼります。

野田のキッコーマンの「お城」を過ぎたすぐ近くに、手打ちのおいしいうどんやさんがあることは前回確認済み。迷うことなく入店して、鴨汁うどんの大盛を注文しました。うーん、しこしこしておいしい!

さて、腹ごしらえも済んで、きょうの目的地、利根川に向かうことにします。来た道を少し下流に戻って利根運河沿いの道に入ります。しばらくいくと沼と雑木林が左手にあります。沼には鴨が何羽もいて、雑木林は赤、緑、黄色とさまざまないろが混ざり合いこれまた秋真っ盛り。風の臭いに木の香りが混じるようで、快適!

たまたま行き会った50代の男性と途中から一緒に走ることになり、世間話をしながらのツーリング。普段は一人で走っているので、たまにはこういうのも悪くないですね。ほどなく利根川に到着です。

坂東太郎のサイクリングロードを走るのは初めて。「海から100キロ」という表示があるときいていたので、その表示をみるのを目的に走ったのですが、どうも逆送したようでどんどん海に近づいてしまいました。海から、つまり銚子から94キロ地点まできたところで男性と別れて戻ることにしました。

ただ、不思議なことに100キロ地点をうまくみつけられません。ま、いいや、また今度ということにして、帰途につきました。最終的に110キロほどの走行。いい汗かきました。気分いいです。膝を痛めて以来、初の100キロ超。最後は少し痛みましたが、なんとか持ちこたえ、最後の10キロほども時速35キロ走行ができましたので、ほとんど回復したという感じでしょうか。

ああ、気持ちいい!

リトル・フォレスト

2006-12-09 | 
スローフードというかロハス的漫画とでもいうべき本に出合いました。漫画「リトル・フォレスト」(五十嵐大介さん著)。

==以下、アマゾンから==
スローフードって楽じゃない。手間ひまかけて、汗かいて。だけど、そうやって辿り着いたひとくちには、本当の美味しさが満ちているのです。
当世きっての漫画家が描く、本物のネイチャー・ライフ。


雪深い東北の「小森」という小さな集落が舞台。農協が一番の商店といったごくごく小さな集落です。都会から出戻った若い女性が一人で田畑を耕し、野草や森の恵、川の恵を手にしながら暮らしていく。そこに、失踪した母親の影が思い出話としてちらつくにはちらつくけれど、話の基本はひたすらに生きていくための食のおはなし。どの回も実においしそうなのだ。

1巻(いまは2巻まで出てます)では特に、つきたてのお餅を納豆に混ぜて食べる場面なんぞ、のどがなったしまった。餅はもちろん杵うすでつく。その納豆も大豆をわらにくるんで雪の中に寝かせてつくったという、何から何まで手作りのまさにスローフードです。

実におししそうで、「ああ、やはり田舎暮らしっていいなあ」などと都会人の心をいたく刺激する魅力がある一方、生きていくこと、食を得るということの本来的な大変さ、過酷さ、他の生物たちの命の上に成り立っている「食」のむき出しの姿を感じます。主人公の女性は、モンシロチョウを見ると条件反射で叩き潰す。なにせキャベツなどの大敵、害虫ですから。都会人のように「まあ、蝶々。かわいい」などとは言っていられない現実です。けっして甘ったれた「憧れ」助長などではない、なんというかしっかりと大地に根を張ったような漫画です。

「夏子の酒」的に大上段に「有機農業が世界を席巻する!」みたいなことを声高に叫ぶタイプが登場するわけでもなく、田舎での暮らしが四季を背景に淡々と描かれるだけ。ほんとに不思議な、でも魅力的な漫画です。

批判的とか、説教臭いとかいうことはほとんどない漫画とはいえ、1巻でははっきりとそれらしい場面が一箇所だけあります。やはり都会から出戻ってきた青年が口にする戻ってきた理由の部分。

「自分自身の体でさ、実際にやった事とその中で自分が考えた事。自分の責任で話せる事ってそれだけだろ?(中略)なにもしたことがないくせになんでも知っているつもりで他人が作ったものを右から左に移してるだけの人間ほどいばってる。薄っぺらな人間のカラッポな言葉をきかされるのにウンザリした」(川魚を目前でさばきながら)「他人に殺させといて殺し方に文句つけるようなそんな人生送るのはやだなって思ったんだよね」

どうでしょうか? わたしなんぞは耳が痛い。田舎暮らしに「憧れ」はあっても「覚悟」はないし、あまりにも空虚な言葉を話し続けて、聞き続けてきてしまったから。

絵は好みが分かれるかもしれませんが、スローライフに興味があるかたはぜひご一読を。お奨めです。


*トラックバックに妙なものが送られているので当分、すべて受け入れない形にします。ご了承下さい。

ささやかな幸せ

2006-12-08 | つれづれ
いや、ほんとにささやかな幸せなのですが、ここ数ヶ月携わってきた仕事がきょうで一段落。とてもいい形で終了することができて、なんだかとても満足してます。きちんとやってあたりまえのことですが、でもやはり自分の中の区切りとして、たとえ自己満足といわれようともうれしい気持ちです。さて、気持ちを新たに年末の多用期を乗り切りますか。

喪中はがき

2006-12-07 | つれづれ
年賀欠礼の喪中はがきが届く季節になった。今年は自分が出す立場になったせいか、目に付く。いや、どうも気のせいではないようで、実際に多いのだ。特に、「父」が亡くなったという文面が目立つ。

40代も半ばとなり、友人たちも両親が鬼籍に入る年齢に差し掛かってきたということだろうか。おそらく数年すると「母」という文面が増えてくるのだろう。嫌な予測だが、残念ながらたぶん的中していく。

中年期はいろいろなものを失う速度が速くなっていく時期のような気がする。健康、体力、両親や友人、先輩…失ったものの代わりに得るものは? 体験・経験か。人生に深みを増すことにつながればよいのだが、さてどうだろう? 師走のせわしい気分の中、喪中はがきを手に考えてしまう。来年はもう少し「大人」になれるかな、などと気分だけはまだ青春の自分がいることに気づく。これじゃあねえ…

のだめ16巻

2006-12-05 | 
漫画「のだめカンタービレ」16巻を遅まきながら手にしました。久しぶりですが、やはり面白いですよね、この漫画。昨日はテレビドラマを見てから漫画のほうを読んだのですが、上野樹里があまりに「はまり役」であることに改めて感心しきりでありました。

漫画のほうはダメダメオーケストラがこれから立ち直っていく様と、のだめの音楽家としての成長がどうシンクロしていくかが注目でしょうか。千秋とのだめの関係がある程度みえてしまった後ですから、その方面の面白さが少々減っているのが残念ですが、いっときパワーダウンした感じのあった展開が、16巻ではまた羽ばたく感じがしてきました。

作者の二ノ宮知子さんは大酒のみ、というかお酒に飲まれやすい方のようで、ご自身を漫画に描いた作品「平成よっぱらい研究所」もあります。これも読んだのですが、「のだめ」は自分自身を投影した部分があるのかな、と失礼ながら感じました。きょうは小学生の読書感想文調で失礼。

言葉

2006-12-04 | つれづれ
こちらが当然と思っている世界の常識が通じない、いわば言葉が通じない相手との話し合いは本当に消耗する。論理的思考を厭い、感情に身を任せたとき、交渉は交渉の意味をもたなくなる。交渉は我慢。松岡外相のように憤然と席を蹴って退席というのは一時の「かっこよさ」、大向こう受けはするけれど、実害は計り知れない。交渉の目的、大義が何であるか、根本が揺らいでもしかり。愚痴です、単なる。

大奥2

2006-12-03 | 
このブログでも何回か取り上げている大好きな漫画家よしながふみさんの「大奥」第2巻が出ました。楽しみにしていました。

奇想天外。江戸時代に若い男性だけがかかる流行病で男女の人口比が大きく崩れる。その結果、将軍をはじめ、主だった職業は女性が担うようになる。大奥は美男子ばかりを集めた場所に。そんな第1巻の最後に、そもそもいつどうしてこうした仕組みに変わっていたったのかを将軍吉宗(もちろん女性)が調べはじめたところでした。

この第2巻ではその事始、3代将軍家光の乳母で大奥の創設者ともいえる春日局が、家光が流行病で死んだことを極秘に処理するところから説き起こします。家光に一人娘がいたとの設定で、それが将軍・家光として君臨するのですが、そのことを知っているのはごくごく一部の幕閣らのみ。この偽将軍の哀しみが第2巻の基調を形作ります。

あいかわらず美しい絵。ときにギャグ調の絵も混じるのですが、基本はとにかく美しい。もともとがBL系の漫画家なのでまあ、当然といえば当然ですが。春日局ら「権力」の冷徹さの描き方も見事です。さて、2巻の最後で大奥に入った美男の公家と「将軍」がようやく心を通わせた様が描かれます。傷だらけの心をかかえた2人の哀しい心と心がシンクロしたとき、さてなにが起きるのか。また第3巻が楽しみなのでありました。

パプリカ

2006-12-01 | 映画
映画「パプリカ」を観てきました。ストーリーなどは以下のサイトを。
パプリカ - goo 映画
パプリカ - goo 映画

なにより絵が魅力的。テンポよく、不可思議な夢の世界に引き込まれます。内容はなんだかわかったようなわからないような、そういう意味では昨日アップしたダリの世界に類似しています。実はダリをみた足でこの映画を見に行って頭がシュールな世界でトロトロになった感じです。浮遊感たっぷりというか、現実と非現実の区分が少々揺らぐような感覚を味わうというか。