「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

のりりん

2010-09-15 | 
鬼頭莫宏さんの漫画「のりりん」第1巻を手に取りました。自転車漫画です。ストーリーは正直、まだぜんぜん面白くないです。展開は強引で脈絡が無いし、キャラがたっていないわりには登場人物が多すぎて、落ち着かない。でも、自転車の描写が素敵。作者自身が自転車大好きな人だとビシビシ伝わります。風と一体になる感じや、車道を走る自転車の微妙な立場とか、横や後ろを走る車への配慮、坂道での感じやすれ違う人との簡単な挨拶などなど、とても親近感がわくというか、魅力や直面する現実をうまく伝えています。

でも、一方で自転車嫌いを公言する主人公が最初にいう言葉もまた、自転車乗りには耳が痛い部分もあります。「ナルシストっぽい」「日常の中で汗臭い感じ」「スポーツだか移動手段だかわからない」「非日常を無理やりに日常の中に持ち込んでいるガキっぽさ」「マゾだかサドだかはっきりしない」「妄信的で自分たちこそ最高とういう感じ」「興味の無い人間にも強引に勧めようとする」まあ、言い返せない部分も…。実際、そういうところが自転車好きにはあるので。

ま、でも、それだけ魅力的で、青春の心持に帰ることのできる手段なのですけど。「30歳過ぎたら男はロード」「大人の青春は自転車から」。話の中のこうした言葉もまた真実なのだと思います。

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