映画「バットマンビギンズ」を観てきました。ハリウッドのヒーローものだから、まあいつもの勧善懲悪、あらゆるものを壊しまくりの映画だろうと、大して期待していなかったのです。ところが、意外とおもしろかったんです、これが。
子どものときに両親を目の前で殺されたことから「悪」を憎む主人公。「影の軍団」(われらが渡辺謙さんが首領。忍者が出てくるなどけっこう笑えるんです)なる「正義を実現するために」人々を殺害したり街を破壊したりする組織との出会いから「正義」とは何かの悩みに突入。復讐・私憤と正義の違いは何か、と自問しながらも結局のところ、実際の行動は時に復讐・私憤の様相を色濃くしていきます。しかも使う武器や道具は桁はずれのパワーですから始末におえない。警察に多大な損害さえ与えます。「自分自身が悪への恐怖になる」と語りますが、確かに悪の側にだけでなく、だれにとってもヘタすりゃ大変な恐怖になりそう。「あんたが一番危ないよ」と突っ込みをいれたくなりました。かなり悩ましいヒーロー像でしょう。
今回のバットマンにはアメリカ自身が投影されていると感じました。「9・11」以降、「正義」をかかげてアフガン、イラクへとしゃにむに侵攻。恐怖にかられて復讐にはしっている、というふうにみえなくもありません。そのスーパーパワーは欧州同盟国や国連さえも戸惑わせる。「あんたが一番危ないよ」なのです。
米国内で、今回はベトナムのときと違ってリベラルパワー、バランス感覚が有効に機能せず、「一直線、いけー!」とみえるだけに、バットマンのほうが悩むだけまだ「まし」かもしれませんが…
と、小難しく考えなくても、いつもながらの破壊、カーチェースなど、娯楽映画として楽しめる、お勧め映画なのでありました。
子どものときに両親を目の前で殺されたことから「悪」を憎む主人公。「影の軍団」(われらが渡辺謙さんが首領。忍者が出てくるなどけっこう笑えるんです)なる「正義を実現するために」人々を殺害したり街を破壊したりする組織との出会いから「正義」とは何かの悩みに突入。復讐・私憤と正義の違いは何か、と自問しながらも結局のところ、実際の行動は時に復讐・私憤の様相を色濃くしていきます。しかも使う武器や道具は桁はずれのパワーですから始末におえない。警察に多大な損害さえ与えます。「自分自身が悪への恐怖になる」と語りますが、確かに悪の側にだけでなく、だれにとってもヘタすりゃ大変な恐怖になりそう。「あんたが一番危ないよ」と突っ込みをいれたくなりました。かなり悩ましいヒーロー像でしょう。
今回のバットマンにはアメリカ自身が投影されていると感じました。「9・11」以降、「正義」をかかげてアフガン、イラクへとしゃにむに侵攻。恐怖にかられて復讐にはしっている、というふうにみえなくもありません。そのスーパーパワーは欧州同盟国や国連さえも戸惑わせる。「あんたが一番危ないよ」なのです。
米国内で、今回はベトナムのときと違ってリベラルパワー、バランス感覚が有効に機能せず、「一直線、いけー!」とみえるだけに、バットマンのほうが悩むだけまだ「まし」かもしれませんが…
と、小難しく考えなくても、いつもながらの破壊、カーチェースなど、娯楽映画として楽しめる、お勧め映画なのでありました。
アメリカってのは本当に面白い国ですね。
なんだか、子供みたいな感じがします。
9・11のときは、ドラマ『ウソコイ』の最終回だったので、最後が見られずに、中継になってしまってもやもやしています。