羽田空港から、飛び立ち熊本空港に着きました。
午後便だったので、その日は阿蘇の宿に向かうだけ。
途中、道路ののり面の修理をしている箇所をたくさん見たり
ナビの示す道路が工事で通れなかったり
そんなことで熊本地震を感じました。
宿に着いて、早速夕食。
お造りを食べていて、気づきました。
「なんか甘い?」
最初は、甘いのはてっきりお造りだと思ったのですが
大根のつまも甘かったので、
「甘いのは醤油だ!!」
と確信しました。
↑問題の醤油
その時点では
「こだわりの刺身醤油を使っているのかな?」
と思ったのですが、宿の人に聞くと
「この辺りの醤油は甘いんです」
との答え。
え?
醤油が甘いの???
醤油について、根幹から覆された思いでした。
その後、更なる驚きに遭遇しました。
隣の席の方に話しかけられたのですが
そのご夫婦は奄美大島からのご旅行とのこと。
「奄美大島って言えば、今は西郷どんですよね~
この間、”黒糖地獄”の回を見て、こんなことがあったんだ…と
衝撃を受けました」
みたいなことを話したのですが…
「昔はね、砂糖食べると、これ(首に手を当てる)だったからね」とご主人。
そして、奥様が
「私は、鹿児島から嫁いだんですけど、
卵焼きやきんぴらが甘くないんでびっくりしたのよ。
砂糖を使わないから甘くないの」
ご主人も
「料理は塩味が多いね。後、豚足なんかもよく食べるよ」
とのことでした。
そのご家庭だけのことかもしれないし
奄美大島全体のことかもしれないんだけど
西郷どんを見たばかりの私は
「薩摩め~、奄美から黒糖を搾取して民を苦しめて~」
な気持ちになっていました。
翌日の宿のお醤油も甘かったので
その旨仲居さんに話したところ
「私は東京にいる妹のうちに行くときは
こっちの醤油を持ってくんですよ。
お刺身なんて、この醤油じゃないと食べられないし
煮物も、向こうの醤油で作ると味が変になる」
とのことでした。
この話を帰って来て旅好きの方に話したところ
「あんな甘い醤油じゃ、刺身は食べられないよ。
だから、九州に行くときはこっちの醤油を持ってくんだ。
それでなかったら『普通の醤油はありますか』って聞くと
たいていこっちの醤油が出てくるから、そうしてる」
とのことでした。
ちなみにその方の考察によると
広島までは甘くない醤油で
山口県辺りから甘い醤油に遭遇し始め
福岡は甘かったりそうでなかったり
それより南は甘さに程度はあるけど甘い、
とのことでした。
また夫は近所の薩摩出身の方にこの話をしたところ
こちらに越して来て30年になるが、
こっちの醤油は辛くてダメ。
未だに鹿児島から甘い醤油を取り寄せている
との話を聞いて来ました。
醤油はしょっぱいけど、辛いとは言わない…
そこから、文化の違い?を感じました。
醤油の違いについて知っただけでも
九州に行った甲斐があったような気がしましたよ。
そして更なる疑問。
九州の醤油が甘いって、みんなは知ってるの?
私が無知なだけなの?
そうえいば、どこかで甘い醤油が出てきた記憶が。。。
熊本だったのか。
熊本は馬刺しと辛子レンコンと、ラーメンの記憶ばかり(笑)熊本の会社の人の行きつけの店しか連れて行ってもらってないからだね。。。
「辛い」醤油の「辛い」は「塩辛い」のことかも。
「しょっぱい」ことを「辛い」という人に今までたくさん出会いました。
そうか、「塩辛い」って言葉あるよね。
しょっぱい→辛い、は私は自分が言わないせいか
びっくりしたけど、意外と使ってる人がいるんだね。