路面電車は昔の日本の各地で多く見られた。
ガタゴトと鉄輪がうるさく、チンチンと鐘を鳴らして走るので、チンチン電車などと呼ばれた。
スピードは40キロ以下で遅い。
道路中央に電気架線がぶらさがり、景観を損なう。
自動車の普及が進むと、道路渋滞の元凶とされ、邪魔者扱いされた。
こうして、しだいに多くの路面電車が廃止されていく。
ところが欧米各国で、路面電車が見直され始めた。
LRTのある風景のギャラリーを見ると、都市景観に溶け込んで実に美しい電車が走っている。
かつてのチンチン電車とは大違いだ。
多くの都市では自動車が増えるにつれて、自動車中心社会の弊害が目立つようになった。
自動車は都市領域を覆いつくし、
都市部の陸地面積の半分以上を、道路や駐車場で潰す。
どんなに道路を拡張しても減らない渋滞、
新たな道路を建設すれば、さらに多くの自動車を呼び込み、渋滞を増やす矛盾、
都市中心商業地の空洞化、
事故の多発、
大気汚染、
石油消費量の拡大、等々。
打開策として登場したのが、LRTだ。
従来型路面電車と違い、改善点がいくつかある。
・ハード面の技術の進歩により、高速性や静粛性、省エネを確保。
・軌道への自動車の乗り入れを横断以外は禁じる。
・優先信号の仕組みにより、表定速度をアップ。
・連結車両により、輸送力向上。
・運賃体系を簡素化するとともに、運賃の支払をセルフサービス化する。
これにより運賃の支払時間をなくし、さらに表定速度をアップ。
(日本の路線バスの遅さは乗降時の運賃支払時間が大きいよね)
・電車のデザインを美しいものにし、ノンステップで人に優しい。
・商業地中心部をトランジットモールにして、自動車を完全追放。
・電停や電線柱のデザインを美しいものにする。
・経営に関しては、運賃だけで賄うのは無理として、公的補助金を出すことで、低運賃を実現。
・建設費が地下鉄や高架軌道中心の新交通に比べて、格段に低い。
・既存鉄道との相互乗り入れが可能で、郊外では道路ではなく、普通の鉄道で高速。
等々。
日本の国土交通省内でも検討されており、
民間の市民グループによる熱心な推進運動もある。
しかし、日本では、実現が難しい。
難しい理由は、
・運賃補助を出すことへの市民の合意が難しい。
・今までの政治家や自治体が、都市交通として、
地下鉄や新交通などの多くの土木建設を要するものにばかり、
注目していた。
・軌道に関係する法律は昔の路面電車を想定したもので時代遅れ。
・運賃支払をセルフサービスするだけの公共道徳の高さを期待できない。
・国民の多くが自動車中心社会に満足しており、
自動車の使用を制限することへの抵抗感が強い。
・首都圏など、極端に人口が多いと、LRTでは間に合わないし、
その意味で民間私鉄が既にLRTみたいなものだ。
等々があるだろう。
自動車より鉄道大好きな私としては、
本格的なLRTを日本で見たいものだ。
ガタゴトと鉄輪がうるさく、チンチンと鐘を鳴らして走るので、チンチン電車などと呼ばれた。
スピードは40キロ以下で遅い。
道路中央に電気架線がぶらさがり、景観を損なう。
自動車の普及が進むと、道路渋滞の元凶とされ、邪魔者扱いされた。
こうして、しだいに多くの路面電車が廃止されていく。
ところが欧米各国で、路面電車が見直され始めた。
LRTのある風景のギャラリーを見ると、都市景観に溶け込んで実に美しい電車が走っている。
かつてのチンチン電車とは大違いだ。
多くの都市では自動車が増えるにつれて、自動車中心社会の弊害が目立つようになった。
自動車は都市領域を覆いつくし、
都市部の陸地面積の半分以上を、道路や駐車場で潰す。
どんなに道路を拡張しても減らない渋滞、
新たな道路を建設すれば、さらに多くの自動車を呼び込み、渋滞を増やす矛盾、
都市中心商業地の空洞化、
事故の多発、
大気汚染、
石油消費量の拡大、等々。
打開策として登場したのが、LRTだ。
従来型路面電車と違い、改善点がいくつかある。
・ハード面の技術の進歩により、高速性や静粛性、省エネを確保。
・軌道への自動車の乗り入れを横断以外は禁じる。
・優先信号の仕組みにより、表定速度をアップ。
・連結車両により、輸送力向上。
・運賃体系を簡素化するとともに、運賃の支払をセルフサービス化する。
これにより運賃の支払時間をなくし、さらに表定速度をアップ。
(日本の路線バスの遅さは乗降時の運賃支払時間が大きいよね)
・電車のデザインを美しいものにし、ノンステップで人に優しい。
・商業地中心部をトランジットモールにして、自動車を完全追放。
・電停や電線柱のデザインを美しいものにする。
・経営に関しては、運賃だけで賄うのは無理として、公的補助金を出すことで、低運賃を実現。
・建設費が地下鉄や高架軌道中心の新交通に比べて、格段に低い。
・既存鉄道との相互乗り入れが可能で、郊外では道路ではなく、普通の鉄道で高速。
等々。
日本の国土交通省内でも検討されており、
民間の市民グループによる熱心な推進運動もある。
しかし、日本では、実現が難しい。
難しい理由は、
・運賃補助を出すことへの市民の合意が難しい。
・今までの政治家や自治体が、都市交通として、
地下鉄や新交通などの多くの土木建設を要するものにばかり、
注目していた。
・軌道に関係する法律は昔の路面電車を想定したもので時代遅れ。
・運賃支払をセルフサービスするだけの公共道徳の高さを期待できない。
・国民の多くが自動車中心社会に満足しており、
自動車の使用を制限することへの抵抗感が強い。
・首都圏など、極端に人口が多いと、LRTでは間に合わないし、
その意味で民間私鉄が既にLRTみたいなものだ。
等々があるだろう。
自動車より鉄道大好きな私としては、
本格的なLRTを日本で見たいものだ。
はじめまして、かいと申します。
この度は、トラックバック有難うございました。
私は、新潟を拠点にまちづくり活動に携わっています。
交通問題にも興味があり、これから始まろうしている、新潟駅の連続立体交差事業にも携わっています。
今後ともよろしくお願い致します。
トラックバックありがとうございました。
お恥ずかしいことですが、私はサッカーを通して初めて
「LRT」を知りました。興味を持ってみると、学ぶことが
たくさんありそうです。また、こちらへ伺って勉強させて
いただこうと思います。 よろしくお願いいたします。
路面電車の走る街は、好きです。
車社会で郊外に巨大なショッピング・センターができて、街の中心が寂れていく都市が多いのが悲しいです。
路面電車で、もっと街を回遊できるようにしてほしいです。
LRTは日本ではまだ導入されたとすら言えない状況ですが、今後、高齢化が進行するにつれて効率が良く、環境にも優しいLRTは更に注目されていくのではないかと思います。
それにしても、お役所仕事ってのはどうしてこんなに遅いんだ。(早過ぎるのも考え物ではありますが。)
今のところ、日本でLRTに近いのは広島電鉄しかないのではないかなと思っています。それも欧米に比べるとまだまだの感があります。
お役所もこれから動こうとしているみたいなので、利用者の立場からしっかり見ていようと思っています。
今後ともよろしくお願い致します。
トラックバックありがとうございました。
現代になるにつれて、どんどん乗り物も
進化していきましたが、新しい物を作ることは
いいことだと思いますが、やっぱり
昔ながらのいいところは、いつまでも忘れないで
いてほしいものですね。(*'ー'*)
絵文字面白いです。o(〃^▽^〃)oあははっ♪
それでは、
トラックバック有り難うございました.
私はまちづくりサイドから公共交通のあり方,役割について考え,活動(仕事です)をしています.
モータリゼーションの進行の進行は都市を希薄にし,溶解させることになります.
すると,都市に蓄積された文化的・社会的ストックも溶解することになります.
我々が豊かな気持ちで人生が過ごせる都市空間の構築をできるだけ速やかに実現したいものです.
これからもヨロシクお願い致します.
近年、鉄道を取り巻く環境は大きく様変わりし路面電車についても然りで、環境問題で鉄道が見直されつつある中でも、数年前から始まった国際会計基準(アメリカ型会計基準)の導入や連結決算、単年度決算の導入、さらにキャッシュフロー計算書、ヤードスティック方式の導入により益々鉄道経営を圧迫しています。
弊害として、単年度で黒字を出さねばならないので長期的な設備投資が出来ない。
単年度で赤字を計上すると、アメリカの格付け会社のランクがさがりそれと連動して、銀行からの有利子負債の金利が上昇してしまう。
ヤードスティック方式の為、地域性が度外視され全国の鉄道すべてが数値化され、経営努力が基準値に達しないと運賃改定出来ない。しかも基準値は常に変動し他の鉄道がこれをクリアすればするほどハードルが上がるシステムの為、賃金改定がなかなか出来ない分経営そのものを圧迫する。
連結決算のため、営業成績が良い部門があっても、他の部門が悪いと赤字となってしまう。
累積赤字がいくらあっても単年度で設備投資を控え黒字を計上すれば黒字となってしまう(例:北総鉄道)等があげられます。
路面電車も国際競争にいやおうなしに巻き込まれているのです。
もともと地域性、公共性の高い鉄道にまでこの原理を当てはめるのは関心しません。
こういった本質的問題を解決しなければ、鉄道そのものが都市部を除いて縮小して行く事は避けられません。
わが国の場合、経団連の会長の奥田氏が経営するのがトヨタ自動車である事もあり、経済的にも自動車産業中心の社会になっています。
残念ながら政治的発言力も強く、鉄道より自動車という社会構造は変わりません。
鉄道にとって厳しい時代と言わざるを得ません。
しかしそれでいいのでしょうか?
私たちの子孫のためにも、今ある環境は守っていかねばなりません。
環境に優しいのが鉄道です。そして都市部で大気汚染に優しいのが路面電車です。
21世紀になり時代も変わったのだから、政治的にも環境を利益以上に意識し変わってもらいたいです。
トラックバックありがとうございました。
同じ日に2つのエントリーにトラックバックが来たのは初めての経験でした。
LRTの話題が出ていますが、日本でLRTの概念に一番近いのが広島電鉄ですが、これとて軌道法の制約で速度制限が厳しいといった問題点があるのが現状です。
少子高齢化の進展、環境負荷の低いLRTの評価が上がり、普及してくれればいいと思うのですが、そのハードルは途方もなく高いというのが正直な印象です。
硬めの話題が多いブログですが、今後もよろしくお願いします。
良い子の歴史博物館さんは路面電車に乗られたことがありますか? 記事を読ませていただいて、是非、広島の路面電車に乗って、広島の街を感じていただきたいなぁ と思った次第です。
路面電車が走る街・広島の写真集も公開してますので、よろしかったら見て下さい(宣伝みたいですいません)
http://homepage2.nifty.com/f-pageh/hiro/den3/
結構、レトロな旧来の路面電車も良いものです。
勿論、技術の進歩でバリアフリー化の方向への改善とか、街の景観への配慮するとかいったことは時代の流れでもあり、歓迎すべきことではありますが・・・。