クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

浅草十二階が出てくる小説(『押絵と旅する男』・江戸川乱歩)

2024-03-17 | 本と雑誌

昼間

ししょうがい(私娼街)だった通りを 散策中

お友だちのジェマちゃんが、

 闇って、みんなが惹かれるものじゃない?」

と言ったのが

耳に  のこりました

そのあとで、クリン🐻

この浅草を舞台にした、やみ(闇)の小説を 思い出したのです

 江戸川乱歩の『押絵と旅する男』っていう・短ぺんです

 内容は、明治時代にここに建っていた「凌雲閣」というレンガ造りのタワーが持つ、

まりょく(魔力)を描いた

奇想小説で、

 りょううんかくとは、「浅草十二階」とも呼ばれた、

50mの、街のシンボルタワー🗼

 新奇を好む東京府民のほか、多くの文学者が吸い寄せられた

歓楽街・浅草の、展望塔でした。

 

そこから、ぐうぜん目にした女の子にをして、人生すべてをささげた男の物語

江戸川乱歩が着想した

それが、『押絵と旅する男』です

 ~あらすじ🐻~


汽車の中で、「私」は押絵をたずさえた男と出逢った。

押絵は極彩色の生々しい絵で、異様なほど。

気になって 見せてもらうと👀、

 それは、白髪の老人に、美しい娘がしなだれかかる構図の押絵で、

しかも、押絵の二人は生きていた(絵なのに)。


男によれば、

白髪の老人は自分の兄で

兄は若い頃、

浅草十二階の屋上から、下の浅草寺境内にいた・ものすごい美少女を目にし

恋い焦がれた。

 

しかし

よくよく確かめると、

美少女は、覗きからくりの中の押絵人形だった


なのに

すでに魂を抜かれていた兄は、

自身も押絵の世界に忍び込み、美しい娘と 本懐を遂げた。


男(弟)は、押絵を買い取り、

押絵の世界の住人となった・兄と娘を連れて

旅をしている

 

という。


 十二階ありし日の浅草を描いた、みわく(魅惑)的な
物語で

 

 

(『押絵と旅する男』の押絵ってないかな~?と、画像検索をしていたら・・「日野まき」さんというペーパードール作家さんの作品が出て来まして

イメージに近い作品だったものですから、魅了されております🐻

 

個展あったら行きたいな~

 


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30 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ZUYA)
2024-03-17 06:31:34
しっかしクリンちゃんは、ホンマ物知りでんな~

ワテ、読んでて感心しますわ~

チットちゃんも頭上がらへんのとちゃいまっか?


って、急に大阪弁丸出しでコメントしたら、ビックリしますよね~😅

でも本当によく知っていらっしゃるので、毎度感心どころか感動すら覚えていますよ🤔

あ~浅草界隈かぁ...1月の1回目と2回目の帰省の合間に行って以来かぁ😣
Unknown (vell24fire1)
2024-03-17 08:40:40
おはようございます。
タイトルで押絵と旅する・・・と読んで、勝手に押絵さんと言う女性と旅する小説かァと連想してました。

絵なのですネ♪

江戸川乱歩さんといえば三重県名張市出身の方ですネ♪名張市は観光資源として活用出来てません。乱歩パイがあるくらいかな?
その小説読んでみたいぞよ (ヒゲ親父)
2024-03-17 10:45:14
なんとも興味深い内容の本ですね。
読んでみようかな。
でもまだ竜馬がゆくが三巻が終わったところだし、
この歳になると恋だの愛だのなんてのは別世界のような気もするけどもしかして・・・(汗)、中高年の恋愛ってのはすべてを無くしそうだからキケンキケンおとなしく土でもいじっていよう(笑)
Unknown (hearthathisa)
2024-03-17 10:45:19
「押絵」って羽子板みたいな立体的な絵のことなのですね。
この「押絵と旅する男」は、映画化もされてるみたいです🎥
VHSらしい。見れないけど興味が沸きます👍
目の付け所、興味の広さがクリンちゃんらしいね(これ褒めてるからね😍)
Unknown (tanpopo202246)
2024-03-17 11:28:13
クリンさんの(チットさん?)の博識多才
なのは、あらゆるジャンルの本を読んで
いらっしゃるからと、納得。
またまた感動しました。

ちょっと背中がぞくっとする小説ですね。
絵も凄いです。興味深いです。

浅草界隈のシリーズも素敵です✨
浅草は、浅草寺と花やしき。
くらいしか私、記憶がございません🥶
30年ほど前です😂
まだ可愛かった娘と、夜まで
花やしきで遊び、あの可愛らしい
ジェットコースターに乗り絶叫しました。
娘がまだ可愛かった頃のことです😮‍💨

花やしきってまだあるのかなぁ。

ごめんなさい🙏
クリンさんの記事と、全く無関係の
話でしたー🙇‍♀️🙇‍♀️
クリンちゃんへ (遅生)
2024-03-17 11:44:39
ぞくぞくする物語ですね。
調べてみると、江戸川乱歩のこの作品は、『新青年』に載ったものだとわかりました。当時は、こんなにも幻想的な小説が生み出されたのですね。
ガラクタ好きの私としては、「覗きからくりの中の押絵人形」に興味を持ちました。レンズ越しに立体感を出すために、押絵人形が使われたのだと思います。リアル感が増しますね。何とか、覗きからくりに使われた人形を入手したいです(^^;
闇の小説 (tadaox)
2024-03-17 13:16:08
〈クリン〉さん、浅草12階が出てくる江戸川乱歩の小説『押絵と旅する男』の登場にびっくりしました。
関東大震災の時に途中階で崩れ落ちた通称12階はできたときの評判からさっそく小説の舞台に利用されたんですね。
クリンさん、よく知ってるわ。
江戸川乱歩の猟奇小説〈闇の小説〉は大好きです。
クリンさんへ (Dr.K)
2024-03-17 13:57:13
いかにも猟奇的な内容ですね。
このような発想も凄いですね!
よくも考えついたものですね!
Unknown (marinmaron1533)
2024-03-17 14:10:34
こんにちは。
『押絵と旅する男』…はるか遠い中学生の頃に読みましたが内容をほとんど忘れていました💦
クリンさんの記事を読んで、こんなにも妖しくて魅惑的なお話だったんだな…と、また読み返したくなりましたよ。思い出させてくれてありがとうございました✨
今はもう無理ですが、乱歩の小説にもよく登場する見世物小屋を私は一度見てみたかったなぁと思います。
クリンちゃんへ (くりまんじゅう)
2024-03-17 14:19:26
なんか妖しくて ぞくぞくするような物語みたいですね。
この挿絵からして 見てはいけないけれど 見たい覗いてみたい という気にさせます。
だいぶん前に満島ひかり明智小五郎で 乱歩の短編集からいくつか放送されましたね。
『人間椅子』『屋根裏の散歩者』などを覚えています。

↑この物語もTVでやってくれたら嬉しいです。 

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