君はもうここに居ないんだね

今日お葬式がありました。
親戚の方のご挨拶の中で

亡くなったお奥様を
たいへん大切になさっていた
ご高齢の旦那様の今後が心配。
これから しばらくは
「君はもうここに居ないんだね」
と繰り返すことだろう
と言っておられました。

いつもいつも一緒
居ないことも忘れるほど
生活のすべてに関わる存在だったことを
繰り返し感じて行くのでしょう。

暮らすことは
共に暮す
生きることは
共に生きる

それを疑いもせず
時を過してきたのでしょうから

「君はもうここにいないんだね」

長く長く
繰り返される独り言。

「君はもうここにいないんだね」

目覚めたその瞬間
着替えの途中
ご飯の合間

日常のどの部分にも顔をだし消える

「君はもうここに居ないんだね」

涙が枯れ果てても
なお
この言葉と共に暮らすのでしょう。

「君はもうここにいないんだね」

その独り言がまるで
生活の一部のように・・・

「君はもうここには居ないんだね」

もう一度
愛しき人が胸に戻るその時まで
繰り返し
繰り返し
つぶやき続けるのでしょう

「君はもうここには居ないんだね」

小さな独り言は
居ないことの確認というより
居ない君にそう話しかけているのでしょう

小さな独り言は
居ない君を認めるというより
居ない君の居場所を作っているのでしょう

小さな独り言は
置いていった愛しい人の思いを
まだまだ思い出にしてしまいたくないのでしょう。

「君はもうここには居ないんだね」

急ぐことはないのです。
辛いけど急げないのだから

それで仕方がないのです。
ゆっくり思い出にするまでには・・・
頭や体ではなく
心がまだ君を離したくないのだから

心に愛しい君がまた戻るその時まで
独り言は続くことでしょう

「君はもうここには居ないんだね」

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (くちぶえ)
2008-06-17 00:24:23
時間が解決してくれるのは、周りの人間だけがと云う話。
よく言います、気持ちわかる。わかる振りは、おとなの解釈かな。
解決しなくてもいいことがあるのかもしれません。
基本、おとこはめめしいです。
ちょっとだけがんばれっていってやりたいです。
若輩者がなんですが。

 
 
 
ちょっとだけ(#^.^#) (管理人)
2008-06-17 09:30:57
くちぶえ様。コメントありがとう!
うんうん。そうですね。おしゃる通りですね。
管理人もそう思います。
無理に解決なんかしなくていいんですね。
早い解決がいいのではなく、
その過程の日々積み重なる想いが、生きてる者の証です。
ただただ暖かく見守りたいですね。
心の中で「ちょっとだけ頑張れ!」ていいましょう。
 
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