母恋猫

花園さんが帰るという日、しばらく姿を見せなかったヨモがひょっこり現れました。
野良猫に戻ったシャンがこの日は朝、昼、夜と三度も訪ねてきました。
おまけとミルコとキミちゃんは家を出たり入ったりして落ち着きません。

「お母さん、秋田に帰らないでニャ～」と、ネコたちが哀願します。
ネコたちの寂しげな様子を見ていて不憫になりました。
「お母さんには東京に住めないわけがあるのだよ。
おまえたちが良い子にしていたらお母さんはまた来てくれるから、
それまでみんなで仲良く暮らそうよ」と、説得しました。
果たしてネコたちに私の話が理解できたかどうか。

ヨモとシャンはまた姿を見せなくなり、
おまけとミルコとキミちゃんは、
屋根の上に登ってじゃれ合っています。