

寒いのは苦手ながらも、冬の十和田市現代美術館を訪れた理由はコチラ。

インターネット・アートの代表的存在 ラファエル・ローゼンダールの美術館では世界初個展。
はじめは「これはなんだろう?」と思う作品も、ウェブサイトや俳句など、身近にある”枠組み”や”きまりごと”を利用していることに気づくと、自分から近づいてアクセスして行けるような親しみやすく感じられる面白い展示でした!

大・中・小、3つの展示室が長くて明るい廊下で繋がれているのがユニークな十和田市現代美術館ですが、まず、はじめの大きな展示室には、展示室の全体がスクリーンとなった映像作品「Looking at Something (Selected Websites)」(2006-2018)が。

映し出されているのは、カラフルで延々とリピートされる”スクリーンセーバー”のようなアニメーション。意味のない幾何学的でランダムなデザインだと思いながら見ていると、ふとした瞬間にそれが具体的な物体がモチーフであることに気づいたり。

特に面白かったのは、webサイトを使ったインタラクティブな作品「Please touch me(Selectied Websites)」(2001-2017)。

自分が操作することによって、目の前の大きなスクリーンの映像が予想外の(時には予想通りの)動きをしていく様子は単純に面白かったし、特に解説がなくても「ここを動かしてみるとどうなるのかな?」と、見る人の直感的な操作を促すような仕組みもwebサイトならではといった感じで興味深かったです。

ひとりずつ交代で体験していくので会場で全部の作品を見るのは難しいですが、web上で見られるのも嬉しいですね。

(個人的には、空白のウィンドウが延々と湧いてくるこの↑作品が好きでした!)
ラファエル・ローゼンダールは、インタビューの中で、彼の作品のことを”液体のように器に合わせて大きさを変えられる”とか、”部屋全体を音全体で満たしてくれる音楽に似ているとも言える”なんていう風にも表現していました。
”音楽が一つだけの瞬間に存在しないのと同じように、ウェブサイトもいろんなシチュエーションに存在します。”と話しているとおり、美術館の大きな壁面だけではなく、家のPCでもスマホの中でも、そして、その手段によって、個人でも大人数でも楽しむことができて、それぞれで違った見え方・楽しみ方ができます。

他には、googleなどのサイトをもとにしたタペストリー「Abstract Browsing」(2017)や、日本語の俳句の形式を利用した「Haiku」(2013-2015)などの作品も。

web上ではローゼンダールの俳句に”下句"をつける、連句プロジェクトなんていうプロジェクトも行われています。美術館での展示作品を、建物の外・作者の外にまでひろげてしまうようで、これもまた”液体”のような面白い試みです。
わたしたちの身近にある”仕組み”を、普段とは違った方法で利用してしまうのがとても興味深い展示でした。
「ラファエル・ローゼンダール ジェネロシティ 寛容さの美学」は、2018年05月20日(日)までです。
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会期:2018年02月10日(土) - 2018年05月20日(日)
会場:十和田市現代美術館
時間:9:00~17:00
(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日。ただし5月1日(火)は開館)
観覧料:企画展+常設展セット券1000円。企画展の個別料金は一般600円。
団体(20名以上)100円引き。高校生以下無料。
このたび、十和田市現代美術館ではローゼンダールの世界観を、展覧会という形でお届けします。このようにローゼンダールが美術館で個展をするのは世界でも初めてのことです。大規模な映像インスタレーション、タペストリー作品、英語俳句、インタラクティブ映像の展示で構成し、ローゼンダールの芸術の豊かな広がりを表現します。










