瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

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#97

2013-05-24 23:59:05 | 考える日々
生命とは何か。って問題は、ま、哲学でも扱うんだろうけど、現代なら生物学からのアプローチで問うことになるんでしょう。そういう専門的なむずかしい話は研究者に任せておけばいいので、あたしは素朴な話をします。

生物学的な生命の定義とあたしの生命の定義は違うのよね。定義ってほど大袈裟じゃないか。何をもって生命とするかっていうより、何に生命を感じるかって程度の話よ。

風に命を感じる。って言ったら、ちょっと詩的表現に過ぎるかもしれないけれど、いわゆる生物以外に対しても生命を感じることはあるのよね。もちろん感じ方は人によるから一般論じゃないよ。あくまで、あたしの話。
太陽とかね。ま、太陽の場合理屈をいえば、地球の生命は太陽エネルギーで生命活動が維持されているんだから、その太陽に生命を感じるのは不思議じゃないんだけど、そういう理屈とは関係なく素朴な感覚として太陽に生命力を感じるね。

ガイア仮説ってどんな仮説だか知らないけど、科学的根拠はさておき、イメージとしては地球を生命体であるとみることに違和感はないのよ。気象衛星で見る雲の写真には大気のうねりを感じるし、海流も大気と同じように地球の表面をうごめいてるし、地球の内側にはマントル対流があって大地を動かし、火山が噴火したりするし。生き物的なのよね。
ま、もちろん地球は自己増殖するわけじゃないんだから生物とはいえないんだけど、地球の躍動感を思うとき生き物だなあって感じがするわけよ。

なんのことはない。あたしの感覚はアニミズムなのよ。宗教的なアニミズムとはズレてるかもしれないけれど、万物に生命が宿っていると感じるのは、広義のアニミズムといって構わないでしょう。ようするに、あたし原始的なのね。

ま、あたしも時代の子には違いなく、科学的な生命観もあるにはあるけど、主観としては原始的な生命観のなかにいるのよ。結局、人は主観で生きるしかないから正しい正しくないはさておき、そのように感じる世界で生きることになるのよね。客観的世界の住人として生きているわけじゃなく、主観的世界で暮らしているから自分の感じ方がどうなのかだけ。世界をどう受け取るかね。
アニミズム的世界は豊穣でいいよ。宇宙は生命で満ちているから。というより生命しか存在しないのよね。存在イコール生命なの。

でもこの世界観のなかで、生命とは何かと問うということは存在とは何かを問うことでもあり、話が単純なようで複雑でもあり、なにがなんだかわかんなくなるのよね。感じてる分には、宇宙は豊穣であたたかいものに包まれている気分もしていいんだけど、理性で処理しようと試みると、頭がくらくらしてくる。頭で理解しようっていうのがどだい無理なのかしらね。
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