Happyday of LUCKY

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若者に未来はあるか

2017年11月12日 | Life
神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件では、犯人の残虐な犯行もさることながら、殺害された9人が10歳代または20歳代の若者であったことに衝撃を受けた。マスコミはこぞって、SNSで簡単につながり、このような事件に巻きこまれることに警鐘を鳴らしているが、被害者たちがどうして白石容疑者とつながり「引っかかった」のか、その深層心理についてはいまだ不明だ。

社会から疎外され、孤立し、生きることに絶望した若者が自殺に走るという図式なのかと思うが、明らかになっていく被害者たちの身元とプロフィールを知るにつれ、「なんでこの人たちが?」という疑問は逆に膨らむばかりだ。通っていた高校の校長先生が「明るい性格の生徒だった」などとコメントしているが、本当のところ、じつはともだちや親にもわからない、ましてや学校の先生なんかには知りようのない心の闇があったのではないか。

極端な言い方をすれば、もはや日本の社会には若者の居場所がない。いくら売り手市場だといっても、それはある程度のレベルをクリアした大学卒の若者であって、企業側としてはやはり仕事のできる従順な若者がほしいのである。できないヤツは派遣労働で使い捨てというシナリオしかないとすれば、若者たちの心の中には絶望しかないのではないか。

さらに絶望的なのはこうした社会構造を本気でなんとかしようとする大人がいない、あるいは少なすぎること。先の衆議院選挙で自民党が圧勝してしまうのもその表れだと思う。加計学園の獣医学部設置の問題にしても結局、大人たちは金儲けのことしか考えていないとしか見えない。これで若者に希望をもてというのは無理な話だ。
自殺予防のホットライン「いのちの電話」にかかってくる件数が急増しているという。若者たちの声を真摯に受け止める、そこからはじめなければ、もうどうしようもないところまで来ている。


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