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公教要理図解:第54図 祈祷(いのり) 天使祝詞

2022-03-30 06:39:50 | 要理(カテキズム)
「第54図 祈祷(いのり) 天使祝詞」『公教要理図解』ワグネル神父

◎絵の説明


この絵は、天使祝詞という祈祷を、題として書いたものである。そして、この祈祷を天使祝詞という理由は、大天使ガブリエルが聖マリアに、救い主の母となられることをお告げに
来られたとき、申し上げたこときの言葉が、この祈祷のはじめに入っているからである。

すなわち、
「めでたし、聖寵充ち満てるマリア、
 主、御身とともに在す。
 御身は女のうちにて祝せられる」
と言われたのである。


次の「また、御胎内の御子イエズスも祝せられ給う」という言葉は、聖女エリザベトが、聖母マリアに向かって申し上げたのである。
そして、「天主の御母聖マリア、 罪人なるわれらのために、今も臨終の時も祈りたまえ アーメン」というところは、カトリック教会がつけ加えたのである。


「めでたし、聖寵充ち満てるマリア」
とは、敬礼の言葉であって、聖マリアがお受けになった恩恵について、たたえるのである。
このことばは、この絵の一番上に、大天使聖ガブリエルが御祈祷中の聖マリアに現れ、天主から選ばれて、救い主の御母となり給うことをお知らせ申している有様で、示されている。

また、「聖寵充ち満てる」とは聖マリアの御霊魂が、原罪は、申すまでもなく、すべての自罪までも免れ給うたことを言うことと、天主がこれを御創造になったそのときから、成聖の聖寵と諸々の徳と恵とに、満たされ給うたということである。


「聖寵充ち満てるマリア」という言葉は、左方に、原罪の汚れなき御宿りの聖母マリアの絵をもって示してある。

上部の右方に聖マリアが、御子を抱いておられる絵の下には、
「主、御身と共に在します」
という言葉が記されてある。

この言葉は、天主が成聖の聖寵をもって、聖マリアの御霊魂のうちに、おとまりになり、そして全能をもって御子を聖母の御胎内に宿らせ給うた
との意味である。


「御身は女のうちにて祝せられ(る)」とは、聖マリアが童貞でありながら、御母となられ、そしてまた、天主である御子を生み、すべての女の上に位を占め給うたとの意味である。


この言葉は、絵の中央に示してあって、その神聖と栄光と能力をもって、すべての女に勝っておられる聖マリアの御肖像が多数の聖女たちの上に書いてある。
そして、聖女たちのうちで、一人、剣を握っておられるのは、敵の大将オロヘルヌの首を斬った旧約時代の有名なジュヂト(ジュディス=ユディト)である。

このジュヂト(ジュディス=ユディト)は、地獄の敵に打ち勝ち給うた聖マリアのかたどりである。


「御胎内の御子イエズス、祝せられ給う」とは、聖マリアの御胎内に宿り給うた天主の御子イエズス・キリストが御父から限りない祝福をお受けになり、そして万民は、このイエズスによって、祝福されたとの意味である。


この言葉は、中段の左方と右方に示してある。左方は、聖女エリザベトが、この祝詞を聖マリアに述べているところ、右方は、イエズス・キリストが洗者聖ヨハネを祝しておられるところである。


「天主の御母聖マリア」とは、カトリック教会が、ネストリウスの異端を否認するために、つけ加えられた言葉である。それは、ネストリウスが、聖母マリアに、「天主の聖母」という讃辞を拒んだからである。

10
この言葉は、下段の中央に三位一体の天主が、聖マリアに栄福の冠を与え、聖母マリアを天使と人類の元后になし給う有様をもって示してある。

11
わたしたちが、
「罪人なる我らのために 祈り給え」
と申す理由は、童貞聖マリアが、天主と人類との中間にたって、我らに恩恵をこうむらせ、特に罪人のよりどころと、弁護者でいらっしゃるからである。

12
この言葉は、下段の左方において、イエズス・キリストの御前で、熱心に御取次してくださる聖マリアの御肖像をもって示してある。

13
私たちが聖マリアに、「今も臨終のときも祈りたまえ」と申し上げるのは、その御取次が、私たちの一生涯、殊に臨終のときに甚だ必要であるからである。

14
この言葉は、聖マリアが、一人の瀕死者にあらわれて、その者を保護されているさまをもって示されている。

15
カトリック信者が常に用いる祈祷には、天使祝詞を数回となえる祈祷がいろいろあるが、その主要な祈祷は、毎日朝、昼、晩にとなえるお告げの祈りと、ロザリオである。

16
「ロザリオ」では、天使祝詞を10回となえることを、1連と言います。この、「ロザリオ」は、15連で成り立っている。もっとも、各1連のはじめに、主祷文を1回唱えねばなりません。そして、また、その各連を唱えるあいだ、あいだの一端ずつについて、黙想せねばなりません。

玄義15連のうち、最初の5連を喜びの玄義と申し、次の5連を苦しみの玄義と申し、終わりの5連を、栄えの玄義と申すのです。

喜びの玄義5連とは、

1 お告げ 
2 聖マリアが聖女エリザベトを見舞い給うこと
3 イエズス・キリストの御誕生
4 聖堂へ奉献され給うこと
5 12歳の御時、聖堂内にて見出され給うこと である

苦しみの玄義5連とは、

1 ゲッセマニの森においての御心痛
2 むちうたれ給うこと
3 いばらの冠を被らせ給うこと
4 十字架を担い給うこと
5 十字架上においての御死去 である

17
栄えの玄義5連とは、

1 御復活
2 御昇天
3 聖霊の御降誕
4 聖母の被昇天
5 聖母、栄福の冠を受け給うこと である。

18
「コンタツ」とは、「ロザリオ」の3分の1に当たるのである。






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