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志村辰弥神父著『カトリックとプロテスタント - わかりやすいその分析』、4

2016-07-10 05:17:07 | プロテスタント
志村辰弥神父著『カトリックとプロテスタント - わかりやすいその分析』

◆4、ルーテルの生涯

 こうして修道会へ入会したルーテルは、その翌年(1506年)を誓願を立て、1507年4月3日司祭に叙階されました。それから、ウィッテンベルク大学をふり出しに哲学、神学を講じ、ローマに派遣され、1515年には地方代理として修道院を監督する地位につきました。かれは、すぐれた才能に恵まれていたばかりでなく、熱心な信仰をもっていたので、当時の教会の堕落をみて不満に思っていました。その頃から、自分の召命について疑問を持ち、また深い情欲のとりこになって、罪に対する内的恐怖を覚えるようになり、この苦悶を解決するためにあらゆる努力を払いました。そして、人文主義やアウグスチノの恩恵論、ベルナルド、ボナヴェントゥラなどの神秘神学の影響を受けて、かれ独特の新しい神学を提唱しはじめました。

 それによると、「人間の本性は、洗礼後もただ罪を犯すことのほかは何もできないほど堕落している。情欲は克服できず、人間の意志はこれに対してもはや自由ではなく、救霊のためのすべての闘争は無益である。義化(神のみ前に正しいものとされること)は、キリストの十字架上の死の功徳への信理よる信頼のみにある。情欲は洗礼後も残り、原罪の本質をなすから、義化は罪の絶滅、霊魂の浄化と更新ではなく、もっぱらキリストの正義によって罪が見のがされることであって、むしろ義認というべきである」というのです。

 そしてこれを論証するために、ローマ書1・!7「義人は信仰によって生きる」などを引用して、「人は信仰によって義とされる」ということばを「信仰によってのみ」と強調しました。

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