写真は20年以上も前のものとなりました

つれづれなるまゝに日ぐらしPCに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつづっていきます

群盲 象を評す・・・

2015年03月08日 | 随想

 

 

触った場所の感触だけが正しいものと・・・・

 

 

内閣府から「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」の結果が

平成25年3月7日に発表された。

 

調査結果の概要のページ には、下記の6点がまとめとして掲載してある。

 1.自衛隊・防衛問題に対する関心

 2.自衛隊に対する印象

 3.防衛体制についての考え方

 4.自衛隊の役割と活動に対する意識

 5.防衛についての意識

 6.日本の防衛のあり方に関する意識

 

 

こういう結果を受けて、マスコミはどのような報道をしたか、

謂わば、「群盲 象を評す」というような、

どこに触れてみた印象を述べたのか、というと・・・・・・

 

 

 

 

1.の 「自衛隊・防衛問題に対する関心」という視点で伝えたのは、

ロイター(jp.reuters)で、「自衛隊に関心、71%で最高」。

 

47News北海道新聞東京新聞静岡新聞中国新聞 なども

このことをニュースとして採り上げている。

 

 

 

 

2.の 「自衛隊に対する印象」では、

読売新聞

「自衛隊に良い印象」92%、過去最高を更新

産経ニュース

自衛隊に「好印象」92%で過去最高 

と、報じている。

 

 

 

3.の 「防衛体制についての考え方」で論じたのは

日本経済新聞

自衛隊「増強した方がよい」最高の29%

毎日新聞

「自衛隊増強を」29.9%、過去最高

NHK

自衛隊 「増強したほうがよい」が30%

など。

 

 

 

 

ブルームバーグでは、

安全保障の関心、中国の軍事力・海洋活動がトップ 

として、「日本の平和と安全の面から関心を持っていること」に

注目している。

 

記事では、

 「日本人の安全保障面での関心事項として、中国の軍事力強化や

 海洋活動が朝鮮半島情勢を抑えてトップになった。」

と記載してあるが、内閣府の報告では、

 「『朝鮮半島情勢』を挙げた者の割合が64.9%と最も高く,以下,

 『中国の軍事力の近代化や海洋における活動』(46.0%),『米国と

 中国との関係』(45.5%),『国際テロ組織の活動』(30.3%),『大量

 破壊兵器やミサイルなどに関する軍備管理・軍縮分野』(29.7%),

 『中東情勢』(28.2%)などの順となっている。」

となっており、何か違うネタで論じているのかな?と疑ってしまう。

 

 

国際平和協力活動への取組」では、

 

中日新聞が

自衛隊の国際協力「現状維持を」65%

を採り上げている。(数値が ちょと違うのだが・・・・)

 

 

 

ウォール・ストリート・ジャーナル

国際協力「現状維持」65%=自衛隊活動拡大に慎重 

を 持ってきているが、これは両社とも、元ネタが「時事通信社」だから。

 

で、その「時事通信社」では、

国際協力「現状維持」65%=自衛隊活動拡大に慎重

として、ご丁寧に図を添付しているのだが・・・・

この図が、なんだか捏造っぽい (>_<)

 

 

添付図では、

「これまで以上に積極的に」が25.9%(前回比△2.2%)

「現状維持」が65.4%(前回比+4.1%)、などとなっているが、

 

内閣府の「(6) 国際平和協力活動への取組に掲載されている

図15とか、表11参考1参考2 などから数値を拾うと、

「これまで以上に積極的に」が28.1%(前回比+0.7%)

「現状維持」が61.3%(前回比+10.5%)となっている。

 

新聞社には余程 都合が悪かったのか、

「これまでの取り組みから縮小すべきである」が、前回比△7.2%

「取り組むべきでない」が、前回比△1.7%などとなっている。

 

おやおや・・・・

 

マスコミ各社の姿勢がよくわかる、というものだが、

(前々から わかっていることだけど・・・)

早速、「各メディアの取り上げ方を比較する」というサイトも

起ち上がっている。

 

 

指摘されているように、

朝日新聞からは、まだ何も上がってきていない。

・・・・社内での意見対立のため、と(勝手に)観測している。

 

 

BLOGOSでは、

国民の信頼を得た自衛隊」 というテーマで、

 「戦後70年の今年、自衛隊の活動が更に適正に評価されるためには、

 まず憲法改正によって自衛隊の位置付けを明確化しなければならない。」

と締めくくっている。

 

よく言われることだが、

自衛隊の英訳は「the Self‐Defense Forces」である。

「Force」とは、「軍」のことであり、

「隊」なら、「team」とか、「band」(楽団、とか・・・)になってしまう。

 

 

(添付した図は、新聞社のサイトの他は、防衛省HP のサイトのものを使った。)