気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2007-10-14 22:45:15 | 朝日歌壇
彼岸花つんつんくるくるつづく道父母います界へいざなう
(川崎市 真家希紗)

シャッターの音は霰とふりそそぎ古田は二分余りを黙す
(東京都 井上良子)

鉤ホックひとつがうまく掛けられぬわが背に秋のしぐるる音す
(夕張市 美原凍子)

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一首目。彼岸花を「つんつんくるくる」と表現したのが巧い。ほんとにそんな感じがする。その名のとおりあの世へ導く花のように思える。
二首目。そういえば、シャッターの音は霰が降る音のようだ。古田選手、ご苦労様でした。野球選手らしくない?知性を感じさせる人で、ずっと応援していました。どんな仕事についても成功する実力のある人だと思う。ますます活躍されることを期待しています。
三首目。だれかが傍にいてくれたら、ちょっと頼めることが一人では、自分でするしかない。そんなときにふっと兆すさみしさがよく表現されている。日暮れの早い秋はなおさら・・・