気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

康康、蘭蘭

2006-12-20 20:58:25 | つれづれ
鳩時計いくたび鳴かばゆるされむ秋夜のこゑは耳に消えたり

風船を手に弾む子の手をひけり離さばこの子天に吸はれむ

クレヨンに描きし記憶は手に淡く康康(カンカン)、蘭蘭(ランラン)、遠き夏の日

(春畑茜 きつね日和)

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春畑茜さんの第二歌集『きつね日和』を読み始める。短歌人、短歌研究、題詠マラソン・・・他あちこちでご一緒させていただいて、いつも注目していた。どこかで私の記憶に残っている歌を、一冊の歌集として手に取ることが出来て本当にうれしい。どこをひらいても春畑茜ワールドがひらいている。淡々としながら芯が強く、半ば強迫されるように歌に縋りつく粘りを感じる。レトリック、ユーモア、視点の独自性がある。いっぱい書きたいことはあるが、いずれぼちぼち。
三首目。上野動物園に来たパンダのカンカン、ランランを、彼女も知っているのだ。とても懐かしい。




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