時計屋に立ち退き交渉する真昼あふれる時計は住人のごとし
(京都市 後藤正樹)
冬空よりこぼるるごとく喪中はがきひとつまたひとつ死者乗せてくる
(枚方市 鍵山奈美江)
包丁にもの刻む音聞こえしがしばし遅れて柚子の香とどく
(ひたちなか市 篠原克彦)
***************************
一首目。針のある時計は何となく人の顔のように見えるし、時計はつねに働いているから人間のようにも思えてくる。そこで立ち退き交渉していると、ふとやりにくさを作者は感じたのだろう。あふれる時計という言葉から、まだ繁盛していてやる気のある店のようにも思えた。
二首目。喪中はがきが、ぽつりぽつりとポストに入る季節。ひとつまたひとつ・・にその感じが出ている。死者が高齢であれば、ちょっとほっとするが、どなたが亡くなったのかわからないようなハガキだと、心配になってしまう。
三首目。聴覚から、嗅覚にうまく移動している歌。鍋ものだろうか。だれかが用意してくれる食事というのは、本当にうらやましいと思う。
(京都市 後藤正樹)
冬空よりこぼるるごとく喪中はがきひとつまたひとつ死者乗せてくる
(枚方市 鍵山奈美江)
包丁にもの刻む音聞こえしがしばし遅れて柚子の香とどく
(ひたちなか市 篠原克彦)
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一首目。針のある時計は何となく人の顔のように見えるし、時計はつねに働いているから人間のようにも思えてくる。そこで立ち退き交渉していると、ふとやりにくさを作者は感じたのだろう。あふれる時計という言葉から、まだ繁盛していてやる気のある店のようにも思えた。
二首目。喪中はがきが、ぽつりぽつりとポストに入る季節。ひとつまたひとつ・・にその感じが出ている。死者が高齢であれば、ちょっとほっとするが、どなたが亡くなったのかわからないようなハガキだと、心配になってしまう。
三首目。聴覚から、嗅覚にうまく移動している歌。鍋ものだろうか。だれかが用意してくれる食事というのは、本当にうらやましいと思う。
コメント欄にもサンタさん。。。
歌会の方、今回も参加します。
よろしくお願いします。
(題詠、私にはたいへんですが)
この間も、かすみさんのお作がどれだか
最後までわかりませんでした。
(なんか変なコメントしてしまってすみません)
票が入ってよかったですね。
今回、私のはなぜか、どちらも私が票を入れた方が、
逆に私の歌を選んでくださっていて、それが興味深かったです。
今度読売歌壇の選者が、短歌人の小池光さん
だったかな、(お名前違ってたらごめんなさいね)
が担当されると歌壇欄に載っていました。
あといつも思うのですが、ブログの右側の
お写真は、ご自分で撮られものもあるのですか。
右上にちょっとだけ小さく添えられていて
それがきれいだな、といつも思います。
とうげ歌会は、あっと言う間に終って、次に行くという感じですね。私の歌は、そのまんまです。千葉にはまだ行ったことがないのですが、来月、新年歌会で上京するので行く予定です。京都の田舎から母が娘を訪ねる図。ブログの写真は、季節の花300さんのサイトから借りることが多いです。ほか、本当はイケナイんですが、勝手に素敵だと思ったのを借りています。どうもすみません。
先日の毎日新聞の文化欄に、歌壇の長老六氏が選んだ「本年度に刊行された傑作歌集」といった内容の記事が掲載されていて、その中で、岡井隆氏が春畑茜さんの『きつね日和』を、その一つとして挙げておられます。
『きつね日和』については、既に、このブログにも記されておられましたが、それは、かなり前のことであり、その分量も、あの歌集を称揚するには、必ずしも十分ではなかったかと拝察致します。
そこで、私からのですが、この機会にもう一度、近藤さんのお選びになった「『きつね日和』傑作選」といった内容の記事を、このブログに掲載して下さい。 歳末で、ご多忙とは存じますが、宜しくお願い申し上げます。
年間に何冊歌集が出るのかわかりませんが、『きつね日和』が取り上げられたのは快挙です。もういちど読み直して、何か書けるよう考えてみます。大きな期待はしないでね(笑)取りあえず、以前の記事を上に呼んで来ます。