永久に回転ドアの中にゐて出られぬやうに願ふ日のあり
結末が三十一音目に来ることを知つてゐるから短歌がすきだ
紫の肩にひとひら花をのせうた寄せくるを待ちてゐるなり
夫のゐぬ休日まへの夜の更けは旧かなづかひの息をしてをり
マクベスの妻の衣を脱ぎたればそれだけで闇それだけで百合
(杉田加代子 マクベスの妻)
************************
杉田加代子さんの『マクベスの妻』を読みすすむ。彼女は箱入り奥様のように見えるが、さてそれはどうなのだかわからない。煮詰まってしまいそうな日常を抜け出すのに、短歌を選んで、短歌にすがって行く姿はけなげだ。
結末が三十一音目に来ることを知つてゐるから短歌がすきだ
紫の肩にひとひら花をのせうた寄せくるを待ちてゐるなり
夫のゐぬ休日まへの夜の更けは旧かなづかひの息をしてをり
マクベスの妻の衣を脱ぎたればそれだけで闇それだけで百合
(杉田加代子 マクベスの妻)
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杉田加代子さんの『マクベスの妻』を読みすすむ。彼女は箱入り奥様のように見えるが、さてそれはどうなのだかわからない。煮詰まってしまいそうな日常を抜け出すのに、短歌を選んで、短歌にすがって行く姿はけなげだ。