気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2005-11-21 22:07:08 | 朝日歌壇
長すぎるキリンの影が子を溶かし明日のことはだれも知らない
(東京都 吉竹純)

あしひきの山ふところに降る雨はひびきさびしき十月の雨
(福岡県 磯野トモヨ)

植物に感情あるという記事を心に深く眠らむ今宵
(岡山市 小林道夫)

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一首目。キリンの影に子供の影が重なっていく不気味さ。下句は当たり前なのだがうまく続いている。
二首目。「あしひきの」という枕詞から十月の雨をうまく詠んでいる。
三首目。歌の読みとは別の話かもしれないが、ちょっと感想。
植物に感情があって、よく育てと願って水をやるとよく育つらしい。そうならば育ちの悪いのは、心が足りないと解釈し得る。心を込めて育てたら必ずうまく育つとは言えない。そこまで責任は持てない。発芽の条件は、水、空気、適当な温度だったかな。植物との心の交流か・・・ああしんど。農家のみなさまごめんなさい。私は植物に感情があると思うと、ますます眠れなくなってしまうタイプだ。作者はどちらを思って眠ったのだろう。


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