わが彫りし刳舟ならむみどり児を乗せて逝くなり春の運河を
瑠璃色の磁石の針のふるへをり朴の花そらにひらくひかりに
百合の香を身にまとひつつ山道を飛び去りしもの父かもしれぬ
朱泥もて落款押せば山の鹿ふたたび鳴けり家近く来て
銀漢の闇にひらける山百合のかたはら過ぎてつひに山人
(前登志夫 鳥総立 砂子屋書房)
****************************
とぶさだて。「総」はもっとむずかしい字。
奈良県吉野の山住みの歌人前登志夫の歌集を図書館で見つけて読んだ。
図書館で借りた本には、得体の知れないものが挟まっているが、この本には草の実が挟まっていた。そのままにしておく。
瑠璃色の磁石の針のふるへをり朴の花そらにひらくひかりに
百合の香を身にまとひつつ山道を飛び去りしもの父かもしれぬ
朱泥もて落款押せば山の鹿ふたたび鳴けり家近く来て
銀漢の闇にひらける山百合のかたはら過ぎてつひに山人
(前登志夫 鳥総立 砂子屋書房)
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とぶさだて。「総」はもっとむずかしい字。
奈良県吉野の山住みの歌人前登志夫の歌集を図書館で見つけて読んだ。
図書館で借りた本には、得体の知れないものが挟まっているが、この本には草の実が挟まっていた。そのままにしておく。