気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

色の濃い川 松木秀 

2019-06-22 12:55:32 | つれづれ
三分後もう生きてないかもしれぬ私がカップラーメンつくる

結婚で幸せになる人たちも極たまにいる(いきなり夏だ)

百円ショップから帰るとき見上げてたプラスティックな冬の満月

ネットにはネットの世界特有の酸素がありてすぐ炎上す

度の強き眼鏡の隅の空間のゆがみ具合が私のしるし

終身雇用消えたるのちにいつしかも消えたり永久就職なる語

日曜日の午前の二時にひとりきりWordのマス目埋める 生きねば

ローソンの郵便ポストへ投函すいつまでもいつまでも不安だ

明るさには無知によるもの諦めによるもの愛によるものがあり

ジャムパンを二つに割ってジャムの量多い半分あなたにあげる

(松木秀 色の濃い川 青磁社)

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