気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

題詠マラソン2003(51~55)

2004-08-29 16:45:00 | 題詠マラソン2003
051:敵
昼下がり敵愾心がからまって乱反射するカフェのおしゃべり

052:冷蔵庫
冷蔵庫の仄かなひかり一匹の鮎を隈なく照らしてゆけり

053:サナトリウム
母の眼鏡サナトリウムに入ることなきまま棺に納まりてゆく

054:麦茶
水出しの麦茶のような抱擁で遠距離恋愛終わらせるひと

055:置く
放課後の渡り廊下に糸電話置き去りしのち三時間過ぐ

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