気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

時のめぐりに 小池光歌集

2005-01-20 12:26:41 | こころ覚え
操觚者を父にもちたる運命にものを書くむすめ書かざる娘

「子供より親が大事、と思ひたい」さう、子機よりも親機が大事

忽然と打てなくなりしイチローをわが身の上に重ぬるこころ

街角のもの売り少女「オクムラのボールペン一本買つてください」

生き別れしたる母子のものがたり天津羽衣、天津甘栗

佐野朋子ふたり子中学生といふ風のうはさにひととき怯ゆ

(小池光 時のめぐりに 本阿弥書店)

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「滴滴集」と間をあけずに出された歌集。箱入りで装丁が立派。
知り合いのTさんは「小池さんは古臭い」というが、さもありなむと思う。
もちろん、短歌が一級品であることは間違いない。言葉への強いこだわりを感じる。
しかし、楽屋落ちのような歌には、そうか・・・という読み方をしてしまう。小池さんは、自分のことをイチローだと思ってるんだ。そうかとも思う。
こんな生意気なことを書いて、熱烈なファンの方にボコボコにされへんかしらん。

教室の窓辺にをりし佐野朋子うはさに高き座敷わらしの
(近藤かすみ)

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2 コメント

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こんにちは (貴彰)
2005-07-28 11:38:38
>こんな生意気なことを書いて、熱烈なファンの方にボコボコにされへんかしらん。



ここ、笑いました。

たしかに熱心なファンの方、多いですよねえ。



同じ歌集の感想を並べてみると、面白いですね。

勉強になります。

TBありがとうございました。
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どういたしまして (かすみ)
2005-07-28 23:10:43
鈴木さん こんばんは。

当たり障りの無い歌は、何も面白くないけれど、当たり障りの心配ばかりしてしまいます。特にネット上は・・・



コメントの訂正の仕方を復習しました(笑)
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