気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

バグダッド燃ゆ 岡野弘彦歌集

2006-11-17 00:37:01 | つれづれ
日本人はもつと怒れと 若者に説きて むなしく 老いに至りぬ

地に深くひそみ戦ふ タリバンの少年兵を われは蔑(な)みせず

ひらひらと手をふりて笑う大統領。そのひと振りに 人多く死す

国敗れて 身をゆだねたるアメリカに いつまでも添ひて 世を狭めゆく

いとけなく 母に抱かれてありし日の 歯の疼きすら 恋しかりけり

(岡野弘彦 バグダッド燃ゆ 砂子屋書房)

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府立図書館で借りている岡野弘彦の歌集を読む。
大正13年生まれ。
鋭い社会批評の歌に若さを感じた。
歌の途中にある一字開けや句点の意味がわからないものもあるが、作者のクセなのだろうか。


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2 コメント

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読売新聞 (Etuko)
2006-11-17 09:20:54
とうげ歌会へのお誘いありがとうございます。
ああ、誰でも参加はできるのですね。
作曲の方は出してるし、歌の方も例のサイトなもので、ちょっと手が回るかどうか少し考えてみます。

私は読売新聞をとっているのですが、岡野弘彦氏が選者のおひとりで、やわらかい歌がお好みなのかなと思っていましたが、こういうお作もあるのかと思いました。初めて見られてよかったです。(ほとんど先人の歌の勉強していないもので)

下にかすみさんのエノコログサのお歌がありますが、私も一度詠んだことがあって、思い出しました。「電話とれば」には、思わずにっこりしてしまいました。

お声かけてくださってありがとうございます。
こちらでいろいろお話しできてうれしいです。
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Unknown (かすみ)
2006-11-17 21:17:43
Etukoさん こんばんは。
きょうはとうげ歌会に出す歌を考えていました。こうして、いつも宿題を抱えている気分です。ま、無理をしないように出来ることだけ、やればいいんじゃないですか。
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